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遊んだゲームの感想なんかを書き残していこうかと思っています

「ドラゴンズレアトリロジー」紹介

古の死にゲー!

 

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ドラゴンズレアトリロジーとはLDゲームの名作、ドラゴンズレアシリーズ二作と関連作であるスペースエースのリマスタータイトルである。

LD(レーザーディスク)ゲームとは、出力されたムービーをみて、タイミングよくボタンを押して進行していくジャンルのゲームね。タイムギャルなんかが有名かな。(僕はまだやったことないですが…。)

ムービーゲーである性質上、当時としては非常に美麗なグラフィックを実現できたのが特徴。本作においてはアニメーションのみをゆっくり鑑賞できるモードも搭載されているので、遊んで楽しい観るのも楽しい非常にお得なゲームになっている。

ゲーム性としては今でいうとQTEゲーに近い。方向入力ボタンやアクションボタンを適切なタイミングで素早く入力することが求められ、ミスると基本的に即死する。何度も繰り返しプレイしてタイミングを覚える死に覚えゲーの趣きがあるね。僕は三作品クリアするまでに、アーケード筐体だったら数万円溶かせるくらいの回数死にました。多分切れてた。いやーいい時代になりましたね!

 

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一作目「ドラゴンズレアⅠ」はFC移植版が何故か有名なので(なんでだろうね?)名前だけなら聞いたことある!って人も多いかと思う。ちなみに全然別ゲーです。

ドラゴンに誘拐されたダフネ姫を救出するために、勇敢な騎士ダークが単身ドラゴンの根城に乗り込む!という王道ストーリーの本作。実際主人公が尋常じゃないハイペースで死にまくるので、こんなところに乗り込むとか蛮勇にもほどがあるだろ!ってなった。

とにかくアニメーションの出来が凄まじい。よく動くし、ゲームとして遊んでもらうことを前提とした画面構成や間の取り方がされていて、よく考えられていることがわかる。アニメの続きが見たい!という気持ちがプレイヤーのモチベーションにも繋がっているし見事というしかない。このアニメだけでも是非観てみてほしいね。

このゲームの製作に関わった人へのインタビュー動画も収録されている。制作時の苦労や当時の子供たちの反応など当時の雰囲気が伝わって良かったね。(一体どれほどの数の子供が財布の中身を溶かしたのか…。でもクリアまでちゃんと遊んでもらえるように作ろうとしてたのは伝わってきたなぁ。)

 

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文字通り死ぬほど見ることになる骨。

バカみたいにテンポが良いゲームなので、死んだ!よし次!また死んだ!と主人公の命をガンガン無駄遣いしていく感じになる。楽しい。死んで覚えて次に進む!何度だって諦めずに挑み続ける!難関を突破できたときの快感はたまらないものがある。死亡!努力!勝利!

画面下中央に配置されてるのは方向ボタンとアクションボタンを押すタイミングを教えてくれる便利なアシスト機能。一作目だけにこれがないとかなりわかりづらい場所も多いので割と必須。ずっとこのアシストを凝視する形になるのでアニメーションが見れず本末転倒な感じはあるけど、鑑賞機能があるので無問題。アニメは後でゆっくり眺めるのもアリでしょう。

アーケードモードだとシチュエーションが変わりまくって入力を覚えるどころじゃなくなるので、設定を変えてシーンごとに出題される形式にしたほうが遊びやすいと思う。

ちょっと一作目特有のイジワルさみたいなのはある気がするけど、一作目にして基本はほぼ完成していてちゃんと面白い。これはいいゲームだなぁ。

 

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二作目「ドラゴンズレアⅡタイムワープ」はドラゴンズレアⅠの続編。

一作目で結ばれたダークとダフネだが、ダフネが悪の魔法使いに攫われてしまう!ダークはダフネ救出のため、タイムマシンに乗り込み時空を超える冒険に出るのだ!というストーリー。ちなみに二人は物語開始時点で普通に結婚していて子供も大量にこしらえてます。

ゲームの基本は一緒だがゲーム性、アニメーションともにパワーアップしてる印象で、特にすげえ!とおもったのが死亡時アニメーションの種類が大幅増したところ。とにかくアホみたいに死にまくるゲームなので、死に方のバリエーションが多いとそれだけでもう楽しめる。死に芸。

 

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ゲーム性のパワーアップもなかなか。画面の方向指示がちゃんと毎回光るようになったので視認性が大幅に向上、かなり遊びやすくなった。1シーンが長めで難易度はむしろ上がってるんだけど、見やすくなったおかげでトントンくらいにはなってる。

一番の特徴は収集要素の追加。この作品はクリアするだけでは先に進めず、また最初のシーンに戻されてしまう。フラグアイテムを集める必要があるのだ。コマンド受付時にアイテムが表示されていることがあり、アイテムがある方向を入力すると入手。アイテムを全て入手するとラストバトルに進める!という構成。単純に入力速度ゲーだけでなく、画面をしっかり見てアイテムを見つける、という新しい遊びになっていてこれがⅡ特有の面白さかなぁと思う。

 

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ロケーションがドラゴンの根城だけだった前作に比べるとタイムワープの要素があるので、いろんなシチュエーションが楽しめて良かった。不思議の国のアリスのシーンがお気に入りかな。ラストシーンもすごく良かった。

難易度は三作品で一番高いけど、一番出来が良いのも本作だと思うなぁ。一押し。

 

三作目「スペースエース」は他二作と打って変わってSF世界観の作品。悪の親玉に幼児化ビームを撃たれた主人公エースは、子供の身体のまま相棒の美女キンバリーと共に悪に立ち向かう!という内容。あのタイムギャルにも影響を与えた(かもしれない)作品である。

ゲーム性はかねがね他二作と一緒…なんだけどこのゲーム、異常にテンポがいい。ストーリーも爆速テンポで進むからもうわけがわからねぇ。ボタン受付時間もなんか短い印象で初見殺しのオンパレード。いや他二作も初見殺しゲーなんだけどさ。ドラゴンズレアⅡも難しかったけどこっちも違う意味で難しい。

この作品の面白いところといえば主人公エースが要所要所で急に大人に戻るとこ。お前は突然マッチョマンかと。爆速テンポで敵をしばき倒すからもうほんとにめちゃくちゃ面白い。SF作品なんだけどこれだけでもうギャグ的な面白さになってる。

最後のオチも面白かった。あんまり重厚じゃなくてカラッとした面白さの作品だと思う。おすすめ。

 

ということでドラゴンズレアⅠ・Ⅱ、スペースエースの感想を書いてったけど、僕が一番好きなのはⅡかな。ゲーム性も一番なんだけどラストがもうね、最高なんですよ。

廃れてしまったジャンルの作品ではあるけど、今遊んでもちゃんと面白い名作だね。

三作品がセットになった「ドラゴンズレアトリロジー」、おすすめですよ。

 

2000円、プレイ時間約3時間

2020/12/24~2020/12/27

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