「スチームワールドハイスト2」紹介
よ~くプランを練って、狙いを定めて、奪う!騒々しい系スチームボットなアドベンチャーゲーム!

海流の導くまま、行くとしようか!
「スチームワールドハイスト2」とは、狙って撃ってばーんってなったり、どっかーんってなったりするゲームである。
「HEIST」とは強盗とか略奪みたいな感じの意味。敵の船とか砦に乗り込んで金品を奪うのだ。それの2だ。
通常、ゲームの続編に期待することとは何だろうか。「強化」か?「改革」か?まあそれもある。でも個人的な意見を述べさせてもらえるならば、それは「真摯なリトライ」である。
偉大な名前と意志を受け継ぐ二代目は、ただ超えるだけではなく、自己を確立しなければならないのである。その辺も加味しつつ読んでってほしい。

「スチームワールドシリーズ」の1作で、うち「ハイストシリーズ」の2作目。シリーズ全体を追わなくても楽しめるけど、「ハイスト1」を遊んでおくとより良いかも。
シリーズ通して、スチームで動く機械生命体「スチームボット」を主役とした、やたらと壮大な物語が展開され、しかも全部繋がっている。
簡単に言うと…
人間とスチームボットとの戦争が起こり(タワーディフェンス)、
スチームボットが勝利した結果、旧人類は地下へと追いやられ(ディグ1)、
なんやかんやあり地球が崩壊し(ディグ2)、
生き残ったボット達は宇宙で水資源を奪い合っている(ハイスト1)。
「ハイスト2」は砕かれた地球の破片「グレートシー」を舞台とし、歴史的に開始から結構な年月が経っている「ハイスト1」からもさらに時間が経過している。
具体的には「1」の出来事の後に誕生したボットが、身体パーツを大人用に換装できるくらいには経っている。
「1」が宇宙海賊なら、「2」は普通に海賊だ!どっちもろくでもないよ~

スチームボットが活動するには「水」が不可欠だ。一見水が豊富そうなグレートシーであるが、大半の水は汚染されており、汚染水から生じる「カビ」がボット達を蝕んでいる。
純粋な水は貴重な資源として、腐敗したネイビーボットが率いる「海軍」に徴収され、一般ボットは貧困に喘いでいる。
さらには、「カビ」対策として全身のパーツを「ホネ」に換装、海とホネを崇拝し生贄儀式を行う邪教「ラトラーズ」も台頭。追い詰められたボットがラトラーズに加わることが後を絶たない。
うわ!住みたくない!住みたくないよこの土地!

そんなクソみたいな土地に住む隻腕の主人公、キャプテン・リーウェイ。偉大なる女艦長「クラーケン・ベイン」を母に持ちながら、実績を出せず、周囲の期待に応えられずにおり、所有する潜水艦も海軍に徴収されてしまっていた。
そんな燻ってる彼が、潜水艦を取り戻すため仲間と共に立ち上がるところが物語の始まり。
彼はギャップに苦しみ続けるほど若くはなく、セカンドライフを無為に過ごしていられるほど老いてもいなかった。

特徴的に「はははっ」と笑うリーウェイ艦長。「は」が一つ少なかったら危なかった。
だいぶ三枚目っぽいというか、「クール」には遠い印象。しかし強かな判断力は本物で、カッコつかない「泥臭いしぶとさ」がカッコいい。
しかし隻腕なので戦闘はできない。クルー達に頑張ってもらうことになる。やっぱカッコつかないんだよなぁ…。

潜水艦を奪い返したら、大海原へと繰り出そう。海軍の基地があったらラッキー!略奪のチャンスだ!クソが!
主人公もまあまあろくでもないんだけど、敵のほうがろくでもないから相対的に正義側になってるルパン三世タイプ。

略奪にはクルーを派遣するんだけど、疲労システムがあって、略奪すると疲れる。酒場に行けば休めるが、毎回行くのは面倒だなぁ。どうすればいいか?簡単だ!新しくクルーを雇えばいい。
まあクリアするだけなら4~5人くらい集中育成でいいんだけど、どいつもこいつも個性的な面々が揃っており、ステージ中の会話差分も全員あるし、ストーリーの合間合間にも喋るパートがある。雇うクルーによってゲームの印象もだいぶ変わってくるだろう。
最終的には全員雇用できるので安心だ。あとキャラデザもめっちゃいい。1日中の行動回数が多いほうが報酬を良いものにしやすいシステムとの兼ね合いもある。

武器=ジョブで、全員が好きなジョブにいつでもなれる作り。差別化要素は初期ジョブと固有スキルくらい。育てれば全員強くなれるのでグッときた奴を育てればよし。でも反撃持ちのチムニーはやたら強い気がする…。
地味に感動したのが、一つのジョブがレベルカンストしたとき、経験値が「予備経験値」になって、他のジョブをやったとき一気に入るシステム。努力が無駄にならない。嬉しい!
この辺の育成の自由度の高さは「1」から明確に進化したポイント。

シミュレーション部分。全体的にXCOM系。
結構敵の火力が容赦ないので遮蔽に身を隠して回避。逆に隠れてる敵は手榴弾やバズーカで粉砕だ!…楽しい。
増援の数も割と容赦なくモリモリ湧いてくるが、別に全部相手してやる必要はない。目的を済ませれば撤退ポイントで帰宅帰宅。「移動+攻撃」のエネルギーを「移動+移動」に割り振って逃げに徹するが吉。
逆に言えば、全員撤退するまで終われないとも言う。しんがりには頑張ってもらおう。帰るまでが強盗です!
印象としては結構カロリー高いというか…どっと疲れる。頭使うなぁ…。でも楽しい。

翻訳、良い感じ!この世界特有の罵倒表現とかも上手く翻訳してくれてるみたい。サムいギャグはちゃんとサムいし、わざとらしく演技っぽいところはちゃんと演技っぽい。普通に遊ぶ分において違和感はぜんぜんない。

最高難易度で遊んで50時間くらい。途中、キーアイテムが見つからず、仕方なく最初からにして偶然見つかるということがあって時間を食った。普通に遊べば30~40時間くらいのボリュームかな?

最推しのウェスリーおじです。名誉ある死を求めるベテラン兵です。特技は手榴弾を投げることです。かっこよい。
リーウェイとそのクルーは皆、各々の挫折を経験した末に偶然同じ船に乗り合わせた人々という感じで、世界を救う誇り高い戦士という見方ももちろんできるんだけど、本質的にはごく個人的な悩みに向き合いながらも新しい道を共に歩む普通の人達にも見える。
人の在り方が連動して世界の在り方となるように、登場人物の在り方が連動して作品の在り方となることもあるだろう。これは真摯なリトライで、人間賛歌だ。炉はまだ燃えている。
3400円、プレイ時間約60時間
プレイした日2025/04/15~2024/04/24
「ファイアーエムブレム封印の剣・烈火の剣」紹介
蘇る炎の紋章。

失った仲間は、もう戻らない。(所説ある)
「ファイアーエムブレム封印の剣・烈火の剣」とは、かつて任天堂の携帯機ゲームボーイアドバンス(GBA)で発売された手強いシミュレーション作品群である。後に発売された「聖魔の光石」と合わせ「GBA三部作」とも呼ばれる。現在はNintendoSwitchOnlineで遊べる(聖魔以外)。
最新作「FEエンゲージ」を遊び切って、なお猛り狂う情熱をどこかで鎮めようと思い初プレイ。素晴らしいエーギルが得られた。
無より躍り出て殴りかかってくる敵増援、勝手にズンズン進んで討死する味方援軍など数々の初見殺しに切れつつも、文明の利器「巻き戻し」等を駆使しなんとかクリアした。普通に操作ミスなどにもサクッと対処できるので非常に快適なプレイが約束されているのが素晴らしい。

増援は即行動して初見プレイヤーにリセットを強いる。それがサカのおきて

かなしい。
「ファイアーエムブレム(FE)」シリーズといえば「失った仲間はもう戻らない」でお馴染み、戦略性と運否天賦とが混在する絶妙にシンプルかつ奥深い戦闘、限られた武器やお金、経験値などのリソース管理の難しさ、ランダム性のある成長要素の悲喜交々、そして何よりそれらを構成し彩る魅力的なストーリーとキャラクターから多数のファンを獲得した、高い中毒性を誇る手強い名作SRPG作品群である。
シリーズ初の携帯機での発売と相成った「封印の剣」はその中にあって中興の祖とでもいうべきポジション。シリーズの中核にあったクリエイターが色々あって抜けた微妙な時期に発売されるという逆境の中にあって、あくまで原点回帰で王道路線の戦記モノ。ユーザーのツボを的確に押さえ、新しい風を感じさせつつも地に足ついた堅実な作り。若干の粗さはありつつもここでしっかりした方向性を示し、基盤となるシステムを構築できたからこそ、その資産、素材で少ないコストから「烈火」「聖魔」という最大のリターンに繋がったのだから僥倖といえよう。
「烈火の剣」は前作「封印」の前日譚であり、世界観やキャラクターを共有している。「封印」からグラフィックやシステムの多くを流用しており、一見した感じでは触り心地はほぼ同じ。しかしゲーム性は前作から大きく向上しており、テコ入れが始まって本当に丁度いい塩梅のキャラの強さや戦闘のバランス、コンパクトながら戦略性の高いマップ、それでいて手厚い初心者へのサポート、それはそれとしてやりこみだしたらシビアで考えることが多いガチ勢向けのプレイ評価など、シリーズ最高傑作との呼び声高いのも頷ける完成度の高さを誇る。
三人の主人公からなる三篇のストーリーは大ボリュームで、前作で既にやっているFE王道の「大戦争」が使えない故の、時代の「影」「闇」、歴史に残らない世界の暗部との闘いに身を投じる若者たちの物語は非常にアツく、規模の小ささに反比例して濃密になった人物描写は愛憎入り混じって一筋縄ではいかないものになっている。前日譚なので前作「封印」のキャラクターが重要キャラとしてもちょいキャラとしても多く登場し、若かりし頃の姿を拝めるのが非常に良く、キャラの人となりの魅力をさらに増大させてくれている。言わばめちゃくちゃ豪華な「封印」のファンディスクでもあるのだ。封印あっての烈火だけど、烈火あっての封印でもあると。

てことで「封印の剣」の紹介から。
舞台はかつて人と竜が共にありし地「エレブ大陸」。種の存亡を賭けた人と竜との戦い「人竜戦役」に人が勝利してから千年。エレブの大地は西の大国「エトルリア」と、東の大国「ベルン」との均衡の間で、有力諸侯の共同体「リキア同盟」、遊牧民が暮らす草原地帯「サカ」、傭兵業で外貨を得る貧しき土地「イリア」など各勢力が、多少の小競り合いはしつつも概ね平和に治めていた。
しかし当代のベルン王国国王「ゼフィール」が突如として挙兵。国王直属の配下「三竜将」を率いて各地へと侵攻を開始していた。混乱する他勢力の中でも、特にリキア同盟東部に位置する有力諸侯の一つ「フェレ領」はベルンに隣接しており、国境線では緊張が続いていた。

そんな折、フェレ侯「エリウッド」、その嫡子にして主人公の少年「ロイ」は、リキア盟主にして父の親友「ヘクトル」が治める地「オスティア領」に留学中であったところを、父に自領へと呼び戻されるところから物語は始まる。
ロイと、ベルン王妹「ギネヴィア」との必然の出会いから始まったベルン王国との本格的な戦争。戦いの日々の中で、地方の一貴族でしかなかった少年は心身共に強くなっていく。徐々に仲間を増やし、不安定な情勢下で綱渡りしながらも徐々に影響力を増していく。そしてその戦いは太古の「人竜戦役」の真実と、ベルンの秘宝「ファイアーエムブレム」にまつわる数奇な運命へとロイを導いていく。

ちなみに、オスティア留学時代のロイくんの姿は、「エクストラ」から選べる「チュートリアル」で確認することができる。ロイの師匠にしてエトルリアからオスティアへの駐在武官である「セシリア」さんによる戦闘指揮訓練の模擬戦という名目で、戦いの基本を学びつつ無理なく本編に繋がるという秀逸なチュートリアルである。ただ存在をガン無視することもできるので如何せん影は薄い…。でも、個人的には飛ばせないタイプより好き。

とまあ設定的には作中情勢下における地方の一貴族でしかないロイの、政治的な権力、発言権というのは正直そんなに強くない。しかしながら留学経験の賜物なのか物語開始時点のロイは人間としてかなり完成されている印象で、若輩ながらも聡明で優しく、思慮深く全体を見通しながらその時やるべきことを的確に見極め実行する極めて優秀なリーダーである。ピンチに際しても事前にしっかり根回しをし、相手の話の意図を汲み取るのが非常に上手く、正直こいつ一人で話を回せる完璧キャラである。スマブラでの熱血雄叫びキャラはどこから出たんだ。

「ロイ一人で回せるんじゃね?」という初見の印象はあながち間違いでもなく、メタ的な観点から見ればロイが優秀でないと話が成り立たないというのは実際そうである。というのも、封印は「失った仲間はもう戻らない」を比較的忠実に守っている作品なのだ。「封印」において、「仲間ユニットになった」その時点で「死んでも問題なく話が回るようになる」、つまりシナリオ上における役割をほぼ喪失してしまう。
主人公なので死んだらゲームオーバーのロイを除いては、ほぼ非戦闘員のお目付け役、兼輸送隊の「マリナス」、護衛対象のベルン王妹「ギネヴィア」、謎の吟遊詩人「エルフィン」など、倒されてもシナリオ上は死なない扱いのキャラ或いは非加入ユニットだけで壮大なシナリオを頑張って回しており、苦しい努力が伺える。悲しいかな、仲間になるキャラはもれなく加入する瞬間がその存在感のピークである。
この縛りは、リキア盟主ヘクトルの娘にして本作ヒロインの「リリーナ」ですら例外でなく、加入章で死んでも問題なく話が進んでしまう。(外伝章には行けなくなるけど…)
後の作品においては「死なない扱いのキャラ」を増やすなどして対応していることが多いが、それはそれで「どうせこいつ死なねえからな…」といった気持ちにもなってしまうのでなんとも歯がゆさがある。

しかし、そういった不本意ながらその他大勢の立ち位置に甘んじている味方キャラクター達が、その存在の魅力を最大限発揮してくれるのが、ある意味本作の目玉「支援会話」である。隣接させて仲良くなったユニット同士を会話させると仲良くなって、互いが近くにいると連携効果でどっちも強化されるというシステム。戦略的にも重要だし、キャラの掘り下げにもなっているという、もはやFEになくてはならない要素である。「キャラ性のあるウォーシミュ」的なところにアイデンティティを持つシリーズなので、戦略とキャラ性どっちも外せない。
好評故に現代に至るまで受け継がれているこのシステム、何気にこの作品がお初である。「味方同士の隣接時に会話させると恩恵が得られるイベント」は「聖戦」にもあったけど、明確にシステム化した点と全キャラにその機会を公平に与えた点の功績はあまりにも大きい。

とはいえ少なくとも今作の段階においてはまだまだ粗削りなシステムで、何かと不便も多い。
「内容自体は面白いものの、昨今の支援会話と比べるとボリューム的には簡素」
「誰と誰が仲良くなる可能性があるのかゲーム中でわからない」
「“初見でわかりっこない意外な組み合わせ”ほど隣接させても中々仲良くなってくれないので気付けないし仮に知っててもくっつけるのが大変」
「1マップ中で軍全体の仲良くなれる限界値が決まっており軍全体でそれを食い合うので使わないキャラを必要以上にくっつけてはいけないとかいう本末転倒」
「1キャラあたり支援が5回までという制約のため、使わないキャラとくっつけると無駄になるし、全ての支援を見たいなら何周も何周も遊ぶ必要がある」
「くっつけたらくっつけたで、今作のゲームバランスの都合上、強化値があまりにも大きすぎるためゲームバランス崩壊級にキャラが強くなりすぎる」
等々々…。バランス的には正直大味と言わざるを得ない。しかし、実際に何周か遊んでみた感じそんなに悪くない。むしろ良い。大味なりに、これはすごく楽しい。
まず「強すぎ」ってのがいい。戦場で心を通わせた最強の二人の連携が弱かったらだめだろ!それでいいよ!バラバラの二人がだんだん仲良くなって最強の二人に成長していくこのカタルシス。
「1人5回」の制約も「次はコイツとコイツでいってみよう、どういう会話になるのかな」と再プレイの導線になっており、実際「誰と誰で支援を組むか」は戦略上非常に重要な悩ましい選択のため、「誰とでも無限に組めます!」よりもプレイヤーがマネジメントする一要素としてより重要性が高い。
文章量も後年の作品と比べると控え目ではあるけれどむしろちょうど良い。本筋であるゲームプレイを阻害しないテンポ感はむしろ良く考えられている。拠点でなく戦場で交わす会話としてはむしろ妥当なくらいだし、短いながらにしっかり内容も面白い。一度読んだことのあるものでも周回プレイ時についついまた読んでしまう。この辺、「風花雪月」あたりの、内容自体は凝ってて非常に面白いんだけど、周回プレイで何回も何回も観てると長すぎて体験として重くなりすぎるのでスキップしてしまいがちな支援会話とは対照的に感じられる。

おすすめはイリア傭兵騎士団所属のソシアルナイト「トレック」さんの支援です。天然ボケの癒しキャラであると同時に、自らの命を売りに出すことでしか命を繋ぐ術のない、傭兵という稼業の根本的な矛盾を示すかのような死生観の特殊さが垣間見られる、面白い会話が沢山見られて良いですね。

トレックの十人並の顔で思い出したけど、ナンパ僧侶の護衛をしている「ドロシー」ちゃんも好きです。芋っぽい顔の女の子はFEだとかなり貴重だ…。ぶっちゃけストーリーには全然絡まない存在なんだけど。ただの普通の、健気な女の子で、でもその子なりの出来ること、闘いがあるといったような。所属も目的もてんでバラバラの集団を率いて戦うゲームにおいてこういう「一般人視点」ってすごく魅力的だな、と。

わかめも好き。

SRPGとしてのバランスは、よくはないけどいいかんじ…楽しいアンバランスとでも言おうか。紋章リスペクトなだけあってシンプルながらも味わい深い構成に仕上がっている。
複雑なスキル等はなく、純粋にステータスの強弱でキャラの強さを表現している。歴戦の老兵はステータスが高いが、成長が鈍く後進にだんだん追い抜かれていく…といった感覚がいやにリアルである。「ただの数字」でこれだけの体験を紡げるならばもはや芸術的とまでいえる。
例に出したジェイガン枠の老兵「マーカス」は最終戦にはとても連れていける性能ではないが、若輩者に連れ立って敵に削りを入れつつ、若造にはまだ任せられないような強敵は強力な銀の槍で仕留めるなど、後進の育成面で獅子奮迅の活躍をする。FEにおけるステータスは単なる強さに非ず、そのキャラクターの生き様、矜持も感じられるのが良いところ。
弱い弱いとよく言われるセシリアさんも、後方サポートに徹していればすごく有能で小器用。力よりも知恵で戦うセシリアさんのキャラにすごくマッチした性能だ。お気に入り。

マップ構成は全体的に丁寧で出来が良く、村の訪問や説得、お買い物などその章ごとに適度なタスクが発生し、無理なく解決可能な範囲で適度に焦らされる。凝ったギミックはそんなにないけど、シンプルに楽しい。シンプルな良さがあるゲーム。
ただ敵の増援が何もないところから突如としてスポーンし、そのターン中に殴りかかってくる初見殺しがあまりにも多いのは流石に理不尽としか言えない。次やったらこっちも無からエーデルガルト召喚して狂嵐するからな。
「クックック、そろそろ南から増援が到着する頃合いだな。奴らの驚く顔が目に浮かぶわい」とか敵将が事前に言ってくれるならまだいいし、実際ちょくちょくあるんだけど、ゲーム中殆どの増援即行動は無言でかましてくる。巻き戻し機能がなかったら切れてたと思う。マップが全体的に広く、長期戦になりがちなので、しょうもない増援即行動で努力が無に帰したときの喪失感も大きい。
マップが広いので、足の遅いアーマーはまだまだ冬の時代。馬に乗って戦う騎兵を重用すると中々快適に遊べる。体格の低い味方を運搬できる「救出」システムがあり、騎兵は馬に乗ってるのでこれが得意。それでいて自分が救出される際には馬の体格を参照しないので救出しやすくされやすいというシステムに愛された存在。ナチュラルに馬を見捨てるな。
戦闘面においては、全体の傾向として敵味方共に武器の命中が悪くて攻撃が当たりづらく不安定。故に当てやすくて軽い剣が強くて、重い斧が弱い。表示される命中率がシンプルに嘘なのもこの傾向をより強くしている。
というのもこのゲーム「実効命中率」の概念があり、例えば命中70の攻撃が当たるかどうかの判定をするなら、乱数の100面ダイスを振って70以下なら当たりとするのが通常のところだが、本作品においては100面ダイスを2個振ってその平均値を取る。つまり1%を当てたいならダイスを2個とも1を出し、平均値1としなければ当たらないということ。(※ほんとは0~99だし切り捨ても考慮しないといけないけどメカニズムとしてはこう)
一見意味がなさそうな実効命中率であるが、これを採用することによって得られるものは「当たりそうなものはだいたい当たり、外れそうなものはだいたい外れる」というプレイヤーの感覚である。命中率99%なんて言えばほぼ当たるものだが、当たり前だが100回もやれば1回外れる。しかしプレイヤーの「確率に裏切られた感覚」は実際の何倍にも大きく感じられるだろうし、実のところ「実効命中率」はプレイヤーの感覚に対して意外と素直だったりするのだ。
とはいえそういった確率の歪みがゲームプレイに及ぼす影響は決して小さくはなく、敵の命中率をだいたい外れそうな程度にまで下げ、味方の命中率をだいたい当たりそうな程度にまで上げればそうそう戦闘に負けることはなくなってしまう。所謂回避ゲーである。
回避ゲー故、素早いユニットが絶対的に強く、逆は弱い。格差社会である。また、支援効果によって命中や回避を盛れるかどうかも大事になってくる。この回避ゲー故に素早い剣使い…ソードマスターが最全盛期。全部躱して全部当て、しかもクリティカル祭りとくれば、どうあがいても無双プレイになってしまう。

しかし。しかしである。僕は思います。強そうなやつが強くて何が悪いのか。剣豪ですよだって。強いじゃんそりゃあ。弱かったら詐欺じゃん。(いろんな奴への悪口)
だから「封印の剣」のゲームバランスがいいかって聞かれたらNOなんだけど、封印のソードマスターが歴代最高のハチャメチャに楽しいことは間違いない。是非とも堪能してほしい。

同じくスピードキャラで、剣と弓で戦うサカ地方の草原の民「遊牧騎兵」もソーマスとおんなじくらい強い。モンゴル人が強いゲームだ。というか、ソードマスターもだいたいサカから来た人だ。モンゴル人が強いゲームだ。
今までのFEにあんまりなかったオリエンタルな意匠、遊牧民族に特有の父なる天と母なる地に対する信仰、草原の風と共にある誇り高き生き様、と全部恰好よくて良い。格好いいやつは強くていいんだよ。

とまあある意味原点回帰の「剣優遇・斧不遇」ゲーだけど、斧使いにも見どころがないでもない。三竦みがあり、剣に有利な槍に対して有利を取れるのが斧なのだ。
作中で長く敵対するベルン王国は竜騎兵の国。竜騎兵はその高機動から高威力の槍でグサグサ刺してくる強敵である。最強のソードマスターといえどそう何匹も相手はしてられない。こんなとき、斧使いがいたらなぁ~~!
パラディンである。
騎兵の上級職パラディンや剣歩兵の上級職勇者がサブウェポンとして片手間に使う程度で正直斧の需要は賄えてしまうため、どうにも斧メインのキャラは肩身が狭い。弱武器の汚名返上は次作「烈火」で斧の救世主「ヘクトル」の登場を待つこととなる。
ちなみにエンゲージを直前にプレイしていたので、ドラゴンナイトが大量に出現するマップは「ここエンゲージで出たとこだ!」と謎の感動を覚えた。やるじゃんエンゲージ。

周回プレイも中々楽しい。途中でルート分岐が2回あって味変できるし、一度クリアすればハードモードが解禁される。
封印ハードは次回作以降の嫌らしい感じではなく、純粋に敵が強くなるだけの簡素なもの。とはいえバカほど強化されるので大変だ。序盤も序盤から雑魚一匹に総力戦を強いられる厳しいバランスなので、老兵マーカスが大活躍する。ジェイガン枠の鑑。ジェイガンよりジェイガンだよお前。
とはいえ中盤以降ともなれば自軍も育ってくるので難易度はだいぶ下がる。軌道に乗せるまでが一番楽しいのはどんなゲームもそうですね。
ハードブースト対象キャラが中盤以降続々加入するのも大きい。敵増援として登場し、説得で仲間になるキャラが敵同様に強化され、自軍加入後も強いままという仕様があり、ブースト対象が悉く元から強いキャラばかりなので仲間にすれば天下無双。引くほど強いが、序盤が苦し過ぎるだけにカタルシスが感じられ良い。
あくまで自己満足のプレイ評価機能はいい感じに緩くて丁度良い塩梅。評価の一つ一つはかなり条件が緩く、達成は難しくないが、全達成しようと取り組むとバランス取りが難しく苦しめられる。ボスをチクチクすると強くなるけど戦闘評価は下がる、サクサク攻略するとキャラを強くできない、など周回プレイする中で相反する目標のバランスを取りながら段取りの効率をどんどん良くしていく過程があり、上達を感じられるので非常に楽しい。
都合5周ほどプレイしたが全然飽きがこない。基礎が出来てるが故の堅実な手応えを感じる名作。近年のFEはどうしてもスキルをもりもりするゲームになりがちかつプレイ体験が重い傾向にあるので(それも楽しさではあるが)、得られる栄養が全く違う。
古いと言えるほど古くもなく、新しいと言えるほど新しくもない作品であるが、それ故のいいとこ取り、今一番食べ頃のFEは「封印」であると言える。でも増援即行動は許さない。

そんなわけで見事シリーズの命脈を繋いだ「封印の剣」。その翌年に発売されたのが続編の「烈火の剣」である。
「封印」の舞台となったエレブ大陸の約20年前を描いた、世界観を共有した前日譚。
歴史に残らない暗部の闘いを描いた、シリーズにおいては異色の作風でありながら、ユーザーフレンドリーかつ手堅い作りと緩めの難易度から、入門用によくお勧めされる作品。実際良いと思う。三人の主人公が織りなす三篇の物語が楽しめ、ボリューム的にも大満足。前作から演出強化され一枚絵が沢山出るのも良い。

主人公はサカ地方ロルカ族の少女「リン」、フェレ侯子「エリウッド」、オスティア侯弟「ヘクトル」の三名。リンはこの作品が初出だが、エリウッドとヘクトルは「封印」にも壮年の姿で登場している。エリウッドは「封印」の主人公ロイのお父さんで、ヘクトルは「封印」のヒロインリリーナのお父さんね。てことはロイとリリーナがくっついたら二人は親戚になるんだなぁ。
基本はこの仲良し三人組で話が進む。きっと風花雪月の三人組も仲良しなんやろなぁ。

これは封印のごほごほ言ってたやつです。

話の主役はあくまでエリウッドヘクトルリンの主人公トリオだが、プレイヤーの分身たる「軍師」も作中に登場する。存在意義は残念ながらあんまりなく影が薄いが、これが後の「マイユニット」にも繋がっていくことからシリーズの一つのターニングポイントと言える。

物語は「リン編」「エリウッド編」「ヘクトル編」の三篇。序章及び1~10章が「リン編」で、11章以降は「エリウッド編」「ヘクトル編」のどちらかに分岐する。最初は「ヘクトル編」を選択することができないが、「エリウッド編」をクリアすると解放される。「ヘクトル編」の話の流れは基本的に「エリウッド編」と同一で、追加の章や追加キャラクター、語られなかったヘクトル視点の話などを楽しめる、2周目以降に選べる事実上の裏面みたいなポジション。

「リン編」は、全滅したロルカ族の生き残り「リンディス(リン)」が、プレイヤーの分身「軍師」と出会い、リキア同盟キアラン侯の孫娘であることが発覚し、お家騒動に巻き込まれることになるお話。道中で出会った仲間達と「リンディス傭兵団」を結成。フェレ侯子「エリウッド」の協力も取り付けつつキアラン侯弟ラングレンに立ち向かう。

リン編はチュートリアルを兼ねたような作りであり、「ユニットの動かし方」から始まって「三竦みがあるのじゃ」「ペガサスは弓に弱いぞい」「宝箱は盗賊で取ると良いのじゃ」といったシリーズの基本を手取り足取り若干くどいくらい教えてくれる。ハードモードを選択すると敵の強さや難易度はそのままにこれら演出がスキップされるので、2周目以降はこちらを選択すると良いだろう。

大抵のチュートリアルは経験者には若干くどい程度で、従わなかったときのキャラクターの反応などが面白いのもあって楽しく流せるのだが、「強くなったユニットはアイテムで上級職にクラスチェンジさせると良いのじゃ」担当のハゲはかなりの問題児。「レベルマックスまで充分強くしてからクラスチェンジ」がセオリーであるのに、中途半端なレベルから勝手にクラスチェンジしやがるので困惑しかない。というか、仮に育ってたとしてもアイテムを勝手に使うな。

わかったよ…。

わかったって…。

うるせぇ!

とまあなんやかんやありつつも楽しいリン編。この段から登場し甲斐甲斐しく育てたキャラクターには当然愛着も湧いてくる。キアランの伊達男「セイン」は相棒の堅物「ケント」と凸凹コンビ。見境なくナンパしては軽くあしらわれ物語に笑いを添えつつ、決めるところではばっちり決める。こういうお約束に弱い。

続く「エリウッド編」はリン編の1年後が舞台。消息を絶った父…フェレ侯「エルバート」の行方を追う侯子「エリウッド」は、1年前のキアラン動乱時に面識のあったプレイヤーの分身「軍師」と再会する。
兼ねてから親友であるオスティア侯弟「ヘクトル」、自身の根回しもあって晴れてキアラン侯女となった「リン」らの協力も得つつ父の消息を辿るエリウッドであったが、その裏にリキア同盟で燻る反乱の影、そして闇で暗躍する暗殺組織「黒い牙」の存在を見出す。

実質11章からが本格的な闘いの始まり。支援会話もここから解禁される。リンディス傭兵団組も続々集って自軍がどんどん賑やかになっていくのが良い。リン編でキャラクターの人となりがしっかり描写されたことが大きく、細かく描写されずともそのキャラの自軍での在り方が容易に想像できて楽しく…、ユニットを死なせてしまったときの悲しみもまた深い。

前作にも増して面白会話の宝庫だが、流石に作戦行動中の雰囲気にはそぐわないギャグ会話も数多く一長一短。一方でキャラクターの掘り下げ要素としては着実に進歩がみられる。
精神的にも肉体的にも「少年少女」は比率として少なく、しかし「発展途上の青さ」を残し感じさせるキャラクターもまた多い。未熟ではありながらも、しかし自分の生き方、その在り方は既に決定付けられている「青年」の物語という印象が強く、支援会話がその印象を補強する。
自身の帰属する集団に対して誇りを抱いてる人が多いんだけど、大義よりもむしろ現実に等身大の切実さを感じさせるようなキャラクターの造形、描写の塩梅になっている。この辺のバランス感覚の鋭さ。それ故にギャグ会話がやや浮いて見えてしまっている面もあるが…。

テキストで言えば、シナリオが良いだけに誤字の多さはややネック。単純な誤字は勿論のこと、「ニノ」というキャラクターの「ニ」が漢字の「二」になってるとかいう謎のミスや、明らかにエリウッドの台詞なのにヘクトルが発言している会話があるなど、普通に興を削がれてしまうことがある。適宜脳内補完していこう…。

エリウッド編に入った辺りから、前作キャラクターも続々登場し始める。前日譚だからね。「封印」で親バカキャラだったバアトルは若かりし頃の姿で登場。いい奴だけどアホですき。

シナリオに絡まないまでも、小ネタ的にちょい役で登場してくれることもある。おするばんかわいい。

行商人時代の姿で登場する「マリナス」は、戦いはさっぱりだがテントで道具を預かってくれている。今作では手持ちから溢れた道具はマップにマリナスがいないと捨てるしかないので、結構戦略的に重要な存在。
明らかに動けないマリナス狙いで配置されている敵増援も多く、このおっさんを上手く守ってあげる必要がある。とはいえ前作同様死なないので放っておいてもある意味安心。

マリナスだけは枠を食わずに出撃可能で、生き残るだけでレベルが上昇。一定まで育つとテントから馬車にクラスチェンジできる。テントに稲妻が走るのがシュールだ。
攻撃できないのは相変わらずだが、馬車の段階でやっと移動ができるようになる。守り要員を置かなくて良くなるのは勿論、マリナス自身も相応に育っているはずなので寧ろ回避盾役としてそれなりの活躍が見込める。
烈火は出撃枠がかなり少ないので、枠を食わず配置できるだけでも有難い存在。

「エリウッド編」クリア後の2周目以降は「ヘクトル編」が解禁。リン編終了後にどちらかを選択して分岐できる。エリ編までは難易度的にかなり優しめの作りだったが、ここからぼちぼち手強いシミュレーションになってくる。
「ヘクトル編」はタイトル通りエリウッドの大親友「ヘクトル」が主役。FEの主役といえば「剣使いで優等生タイプ、バランス成長で戦闘はそこそこ」のマルス的な奴が基本であり、ロイもエリウッドもそこは外してこなかった。が、ヘクトルは「斧使いでアーマー、一見乱暴にも見えるけど実は優しいオラオラタイプ、物理特化成長でアホ強い」である。めちゃくちゃである。王道のエリウッドがいるからこそはっちゃけたキャラにできたともいえる。
斧といえばへなちょこ、アーマーといえばアーダンという負のイメージを覆したゲームチェンジャー的存在である。プージは割愛。

ヘクトル編でも結局早々にエリウッドとは合流するので話の流れはほぼ同じだが、ちょくちょくヘクトル編限定の寄り道マップや追加キャラ、エリウッド編では明かされなかった事実など追加要素が挟まる割と満足感ある作り。
同じマップでも敵の配置変更などにより嫌らしく調整されていることが多い。難易度でステージ構成が全然違ったりするので、同じマップでもエリ/へク、ノーマル/ハードで構成が実質4パターンありやたら凝っている。

前作封印で全然似てないなぁと感じたバアトル、フィル親子。ヘクトル編限定で見られる夫婦の馴れ初めの後に改めて見ると感慨がある掛け合い。

「ヘクトル編」のシナリオ的な魅力で言うとやっぱり情厚き男ヘクトルの存在感。大親友エリウッドとの永遠の友情!実兄ウーゼルへの不器用な敬愛! 普段喧嘩しまくってるリンに対して時折見せる底抜けの優しさ!これは人気出るのも納得の男。これの後に封印をやるとまた味が出る。
意外と「相手の立場になって考える」をよくするタイプで、話す相手のことを本当によく見ている。「仲間を守る」を絶対の行動原則としていて、その為なら既存のルールやしがらみを躊躇いなくぶっ壊していく存在。なので仲間を脅かす悪いヤツに対しては「情け」とか「哀れみ」を見せず純粋に怒りを示す傾向にあって、その辺の強さと優しさの同居が非常に魅力的。同時にその確固たる姿勢が親友エリウッドの人の心を解きほぐし寄り添う柔和な在り方をも引き立てている。柔と剛、全くもって正反対の男二人が根っこの部分で共鳴しあうのを眺めるのは健康によいとされる。

ゲームバランス面では前作で強すぎた剣士が調整され、対して万年不遇のアーマーは鉄壁要塞の強キャラが投入。敵の攻撃をキンキン弾いてこれはこれで爽快だしかっこいい。前作と比べマップがかなり小さくなったことや、定点防衛マップが追加されたことなど環境的要因もアーマー躍進の理由としてかなり大きい。
まだまだ避けゲーながら受けをこなせるキャラも登場し、防衛で足の遅いキャラにも活躍の機会が与えられながら、進軍速度を要求される場面もちゃんとある。うん、ゲームバランスが良くなっているのは間違いない。…のだが。

何周もやるくらいには好きなんだけど、なんか微妙にギチギチしているように感じる。烈火。ゲーム的過ぎるとも言う。面白いのは間違いないんだけど…、贅沢な悩みだ。
まず出撃人数がすごく少ない。9人とか8人とかで、ハードだともっと少なくなり、7人とか5人とかで出撃させられる日もある。それでいて主人公のロード3人組が強制出撃させられる面はかなり多く、実質3人全員育てることは必須のため、出撃枠を圧迫してくる。折角魅力的なキャラクターが沢山いるのに、そもそも出撃させてもらえない。
出撃人数が極限まで少ない中、少人数で裁けるギリギリのタスク(敵の撃破、玉座の防衛、同盟の救出、村の訪問、お買い物、お宝の回収など)が与えられるわけで、実際これがギリ成立するかしないかというかなり計算されたバランスになっててそれは面白いしすごい、すごいんだけどさ…。ゲームバランスとかいいから20人くらいバーってユニット並べて大戦争したい気持ちにもなってきちゃうわけですよ。
で、敵の陣容は単体能力ではすごい弱いのが狭いマップに大量に出てくることでバランス取ってる感じで、こっちは少数精鋭かつ1マップ毎のクリア想定ターンがすごい短いので、どうやっても相手ターンに殴ってもらって反撃で敵を溶かしまくるゲームになる。それはいいんだけどどう考えても相手ターンの時間のほうが長い。
でもって評価システムがやたらとシビアだ…。そんなん気にしなきゃいいだけなんだけど、何周もプレイしてるとモチベも大事になってくるので…。
特にしんどいのが資産評価で、バカ高い一部クラスチェンジアイテムを使うと大幅に評価が下がるので評価狙いの時はある程度縛らざるを得ない。そうすると下級職止まりの奴らが発生するわけだが、そいつらを放置して少数精鋭で行くと大幅に経験評価が落ちる。それを解決するためには、ただでさえ少ない選出枠の中に経験値稼ぎ枠の下級職止まり達を割かないといけない…。ターン数にも余裕があるわけではない…。といったように、やりこめばやりこむほど要求でギチギチになってく。
特にヘクトル編ハード、通称「ヘクハー」は特にやばく、できることをギッチギチに縛られた上で「ルナ(高命中超必殺防御無視の魔法攻撃)」だの「ソードキラー(高命中高威力剣士特効斧)」だの持った万全の敵の相手をしないといけないので本当にきつい。数値的には封印の敵ほど強くはないはずなんだけど…とにかく忙しくて一匹一匹相手してられない。忙しさが楽しいときの方が絶対多いは多いんだけど、こちらの手の届かない位置で勝手に死ぬ同盟軍の救出などのストレスの溜まるマップも結構ある。(封印にもあったわ!!でもゲームオーバー扱いにはならなかったな…)
よって個人的には「しっかり調整されてでバランスがいいのが烈火で、バランス悪いが故に自由なのが封印」というイメージ。

なんとか頑張ってヘクハーはクリアしたが、これの評価Sはできる気がしない。やりたいけど!
ヘクトル編限定要素として外伝の外伝である「異伝」に進むことができ、物語の核心に迫る面白い内容なので是非とも踏みたいところだが、そのためには一定期間中に踊り子を育てる必要があり、足踏みが必須なのがネックだ。1ターンの密度が高い烈火でこの時間だけ虚無。
ネックといえば悪名高きマップ「夜明け前の攻防」は到着前にNPCが死ぬ可能性がある純然たる運ゲーであり毎回二度とやりたくないという気持ちにさせられる。
しかしそれでもしばらくするとまたプレイしたくなってくるのが罪なゲームだ。運否天賦、ままならないが故に愛おしい。神の賽に身を預けてこそ人間の無力と悲哀とは感じられる。

「封印」「烈火」通して、人と竜とが交わる物語が描かれる。優しさが故に人は狂い、弱きが故に人は群れる。「強大な個」というのは(往々にしてそれらは魅惑的であるが)極論すれば悲劇を構成する、運命の歯車の一つに過ぎない。竜、あるいはその力に惹かれる存在というのは「強大な個」そのものであって、その本質はどこまでも孤独で哀しいものである。
FEは弱き者たちの「群」の物語である。故に「個」の存在は、いずれ訪れる滅びの運命から逃れることができないだろう。しかし彼らに、ほんの少しでも、人の可能性を信じさせることができたなら…、その「哀れ」を、救う手段がその手に握られていたならば…。
希望は常に、炎の揺らぎの中にある。
ダウンロード無料(NintendoSwitchOnline+加入特典)
プレイ時間約300時間(封印)約170時間(烈火)
プレイした日2023/09/07~2024/01/18
「紙がない!」紹介
「しまった!紙がない!」 大ピンチな男性を助けよう!

紙がない?俺がいる!
「紙がない!」とは、トイレットペーパーを転がして遊ぶ、トイレットペーパー体験アクションゲームである。
トイレに紙がない!誰もが経験する大ピンチにトイレットペーパーとなって駆け付けろ!…おじさんの肛門がゴール地点のゲームですか…?

用意するものは「トイレットペーパー」「平らな板」「ティッシュ2枚」。あと当たり前だけど「Switchとソフト」。

ジョイコンをトイレットペーパーに詰め、ティッシュで固定したら準備完了!板の上にトイレットペーパーを乗せ、転がして遊ぼう。センサーで傾きを感知してゲームに反映するわけだね。
もう一つのジョイコンはメニュー等の操作に使う。一応スクショも取れる。(そんな余裕ないけど!)

いくぜ相棒(トイレットペーパー)!

スタート地点の真下でおじさんが待っている!ジャンプとかはない、右へ左へと障害物を回避しながら、下へ下へと向かっていくだけ。おじさんにナイスキャッチしてもらえたらステージクリアだ。
とはいえおじさんのケツへの道はなかなか厳しい。丸ノコに触れれば真っ二つだし、殺トイペ光線に当たれば黒焦げトイペになってしまう。トイレの上ってこうなってたんだなぁ。

おじさんの肛門をズタズタにしようとする悪のトイレットペーパーも障害物として立ち塞がる。余りにも暴力的なデザイン…!ジェイガンの肩くらい尖っている。穴ぽこトイペになっちゃうよ~。

プレイヤーにできるのは「右に転がす」か「左に転がす」か、だけなんだけど、その調節が本当に難しい。意外と大変なのが「ただその場に留まる」ことで、コントローラー(トイペ)が中々言うことを聞いてくれない。そのままならなさも含めて楽しいんだけどね。
小一時間もやってるとリアルのほうのトイペが崩壊し始めて大変だった。真面目にやるならゲーミングトイレットペーパーのほうが良いかもしれない。…七色に光るやつ。

アクションゲームとしては、簡単過ぎず難し過ぎず、楽しいギミックがたくさん登場するし、普通に良質で面白い!…んだけど、それは普通に操作できたらの話だよ!!難し過ぎるわ!!
ということで、最終的には板を使わずに自分の手でトイレットペーパーを回すゲームになってたわ…。すまんトイレットペーパー、すまんおじさん…。僕の心が弱いばかりに…。

趣向を凝らした32ステージが楽しめる!一発ネタとしては充分なボリュームだ。
…紙なくなり過ぎだろ!!このおじさん毎回1ロール使ってんのか??
心なしかおじさんの顔も、だんだん「来てくれるよね…?」って顔に見える気がしてくる…!まあ、行くけどさ。
ラストステージなんかはだいぶ熱い展開で、このゲームはおじさんとトイレットペーパーの友情物語なんじゃないかなって気持ちにだんだんなってくるよ。友達でケツ拭くな。

ステージクリアすると紙吹雪が舞う。おめでとう!
…紙吹雪?
…
…
…
それで拭けや!!!!!
完
600円、プレイ時間約1時間
プレイした日2023/03/11
「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」紹介
人間の罪を償うため、少女は死に続ける。

おはよう。
「一緒に行きましょう逝きましょう生きましょう」とは、死に続ける少女と滅亡世界を旅する絶望ノベルADVである。
「世界が滅ぶ」「二人だけの世界」「無力と絶望」に定評のある「ウォーターフェニックス」の作品。…というかこの作品のせいでそういう評になってる気がする。
元々は2015年にスマホで出ていた作品で、今作はそのリメイクにあたる。グラフィックが一新され、UIがコンシューマ向けに最適化された。
選択肢のない一本道ノベルで、全部読みきるのにだいたい5時間くらい。短めの尺に鬱が凝縮されている。

見知らぬ部屋で目覚めた主人公の男の子「鏡夜(きょうや)」は、感覚がなく、身体を動かすこともできない。
そんな中現れた「人間」を名乗る少女に、鏡夜は自身の運搬を依頼する。

しかし少女には「神様」に与えられた使命があった。
「人間は戦争によって地球上のすべての生命を滅ぼした」
「人間は罪を償わなければならない」
少女に課せられたのは「地球上の全ての哺乳類の死を追体験する」事。「人間」の代表たるその自らの身を焼くことでしか、人類がその罪を清める術はないのだと。
何十、何百、何千、何万回と、少女は死に続け、その度に生き返りながら、途方もない贖罪の旅を続けている。
鏡夜は少女に運搬してもらうことでその旅に同行し、まだ生き残っているかもしれない自分たち以外の人類を探そうとする。

鏡夜は少女に「アサギリ」という名を与え、様々なことを教える。ピンを倒す遊びがあること。星々には名前があるということ。朝、起きたら「おはよう」と言うこと。
少女の世界には「使命」と「神様」しかいない。鏡夜はアサギリに、「幸福」を得てほしいと願うようになっていく…。

ただただ…、二人の関係性がピュアすぎる。くすんだ世界でこれだけが輝いて見える。
「きょーや」は「神様」とは全然違うことを言う。ときには「神様」を否定することさえある。それでも「神様」は少女にとって自身の存在意義そのものであり、絶対のものだ。
誰も何も変わりはしない。「自分の存在意義」に対して抗うとか、否定するなんてことは出来はしない。それは…心の根っこにあるものだから。身体もそうだけど、人間の心は、もっとずっと無力だ。でも「誰かに必要とされたい」と思う、イノセントな感情を揺さぶる何かが、確かにそこには存在している。

ウォーターフェニックス作品は、究極的にはどこまでも「にんげんがすき」だ。人間の醜さを描けば描くほどに、どこか愛しい。少女性とその無垢とを突き詰めれば突き詰めるほどに、それこそが人の辿る「地獄」と「罪悪」との根源のようにも思われてくる。つまるところ…原罪を辿るという行為は逆説的な人間賛歌なのだ。ただ生きている証が欲しい、と考えるならば、それはきっと人として自然のことだ。
途方もない数の「おはよう」で世界は満たされていく。途方もない数の、時間をかけて。
1430円、プレイ時間約5時間
プレイした日2023/01/14~2023/05/05
「G-MODEアーカイブス+ アイドル雀士スーチーパイ」シリーズ紹介
必殺のスーチースティックで、ツモを引き寄せろ!
イカサマ上等、ちょっぴり過激な美少女対戦麻雀。

バレなきゃイカサマじゃないんだよ。
「アイドル雀士スーチーパイ」とは、ジャレコが展開していた美少女イカサマ脱衣麻雀の名作シリーズである。「G-MODEアーカイブス+」版は、それらのうちガラケーで展開されていた作品の移植作にあたる。

書いといて申し訳ないんだけど世代でないのもあって脱衣麻雀には全然詳しくなく…。でも麻雀が好きでG-MODEアーカイブスも好きだから購入!!面白かった!!
携帯電話向けには「無印」「ミルキーの野望」「Ⅱ」の3作が出てて、内「Ⅱ」以外が移植済。「ミルキー」も「無印」もやることはほぼ一緒なのでまとめて書いてくぞ!

基本的にはキャラクターを流用したオリジナルストーリーっぽい。携帯向けらしくコンパクトな仕上がりだが、ふざけたノリが楽しい。
話的にはイカサマアイドル雀士の「スーチーパイ」が、必殺のスーチースティックを武器に、美少女を狙う悪いお姉さんを脱衣麻雀でとっちめたり(無印)、美少女の制服を狙う悪いやつがいるので先回りして制服を全部強奪したり(ミルキー)する。こいつが一番悪いやつでは…?

基本的にはオーソドックスな2人麻雀で、先に相手を破産させたほうの勝ち。とはいえ初期状態で圧倒的に点差をつけられている超絶不公平マッチである。そんなに脱ぎたくないのか!クソがよ!
最初は敵の体力も大したことないけど、最後のほうにもなると明らかに通常麻雀で見られる桁ではなくなり、役満を何回も何回もぶち込んでようやく倒せるモンハンみたいなバランスになってくる。

そんな守勢・劣勢・超敗勢で燃えつきそうな状態だがスーチーパイには必殺スーチースティックがある!
一見ただのリー棒だが、100%一発目でツモれるという魔法のリー棒なのだ。ずるいぞ!一発が乗るので火力も保証されている。

ただし使用にはイカサマパワーを消費する。敵にダメージを与えれば回復するとはいえ、自力でツモれる公算が大きいならスティックをケチるのも選択肢である。

仲間を選んで積み込み(引いてくる牌を操作するイカサマ)でアシストしてもらうこともできる。…どいつもこいつもよ!これも例によってイカサマパワーを消費する。
仲間によって得意な役が異なっており、「こいつは一気通貫使い」みたいなのが決まっている。中には「天和(始まった時点で全部揃ってる超強いやつ)使い」とかいう頭おかしいのもいる。バレるだろ!それは!何考えてんだよ!

バレなかったわ…。

勝てば女の子の一枚絵が出て楽しませてくれる。ただし一線は超えない感じのやつだ。当たり前だろ!

2作ともボリュームは薄いけど、仲間キャラ毎の会話差分がちゃんとあったりかないみかが喋ったりと割と頑張ってる感じはある。一枚絵も文句なしに良い!これの後に普通の麻雀やるとスーチースティックがなくて物足りなくなりますね…。
初見だったけど、これは面白い!おすすめ!

…とりあえず天和積み込んどこ…。
無印
600円、プレイ時間約3時間
プレイした日2023/07/06~2023/07/11
ミルキー
800円、プレイ時間約2時間
プレイした日2023/07/12~2023/07/13
「ファイアーエムブレム エンゲージ」紹介
未来を繋ぐ、指輪と竜の物語。

エンゲージしよう。
「ファイアーエムブレム エンゲージ」とは、手強いシミュレーション「ファイアーエムブレム」シリーズの最新作で、春映画である。
FEシリーズは剣や槍やら魔法に竜の、中世風ファンタジー世界を舞台に、国家間の戦争を描くことが多い。リソースが限られる中で豊富な味方キャラクターを育成し、ランダム成長による悲喜交々を楽しみつつも、ユニット同士が恋人同士になっちゃったりしてそういう人間模様も楽しめることに定評のあるシリーズである。
そんな中今作エンゲージは歴代主役級キャラクターが総出演する、所謂お祭り作品であることが最大の特徴だが、固有の世界観とキャラクターを有し、これ自体でちゃんと完結する。
お祭り作品ではあるがシリーズのエントリー作品にできそうな…というのか、新規プレイヤーに対して導線を引こうという意図は多分に感じられる。お話はわかりやすいしチュートリアルも親切!…なんだけど、正直「これは暗黙の了解だよね…?」みたいなユーザーに投げてる部分がシステム面でもシナリオ面でも多く見られるので、個人的にはシリーズ経験者のほうが解毒しつつ楽しめるんじゃないかな…と思う。ファンサ要素も多いしなんだかんだファン向け作品やね。
結論としてはめっちゃ面白い!…んだけど追々愚痴も言わせてくれや!!

舞台となる「エレオス大陸」は4つの王国と1つの聖地からなり、異界の英雄を宿す12の指輪が存在している。かつて「神竜」と「邪竜」、そしてそれらに与する者たちによって戦争があり、神竜側が勝利。邪竜の王は封印され、神竜の御子は千年の眠りについた。
かの地では「神竜信仰」と「邪竜信仰」が興り、それらは対立している。
2種類の竜は何が違うの?とか言ってはいけない。いいやつが神竜でわるいやつが邪竜や。
「竜族は普段は力を石に封じて人の姿を取っていて、本来の姿に変じるには竜石が必要なんだけどそれはもう常識だよな!」という体で話が進む。FE初心者に優しくない。でも青春は待ってはくれないんや。

主人公は神竜の御子「リュール(名前変更可)」。千年の眠りの後、例によって記憶喪失で目覚める。しかし邪竜もまた、復活の兆しを見せていた…。というお話。

話的にもゲーム的にも超重要要素が、タイトルにもなってる「エンゲージ」。竜族は指輪に眠る英雄「紋章士」を顕現することができ、紋章士は指輪をつけた人と一緒に戦ってくれるし心が一つになると合体する(エンゲージ)。顕現は竜族限定だけど、一度顕現した指輪を使うこと自体は誰でもできるというのがミソ。
その「指輪に眠る英雄」というのが要は、過去作の主人公格の皆さんであり、なんかフワッと精神体になってるけどなんかフワッと味方してくれる。なんでこんな状態になってるのかはあんまりよくわからない。精神体なのでごはんは食べられない。かわいそう。

キャラの発言的に原作終了後の世界から来てるっぽいんだけど、壮年期の姿が描かれてるキャラが若々しい姿で登場したり、かと思えば己の死期を悟ったかのような発言をする奴がいたりと基準はよくわからない。

こいつらは仲良しの状態で登場してほんとに良かったな!

ということでお話的には、強力な「12の指輪」争奪戦。国は4つあるけどそれぞれのルートに分かれたりはしない。それは前作や。
主人公の神竜は各国が管理している指輪を回収すべく各地を転戦するわけだが、当然邪竜も指輪が欲しいのでバトルになるというのが大まかな話。邪竜は「異形兵」と呼ばれるゾンビ的なやつを使役してくるので主にそれと戦う。当然「敵の手中にある指輪」も存在し、闇堕ち状態の英雄が見れたりしてこれは正直興奮した。
てことで指輪を有する各国に譲ってくれるよう説得に行くんだけど、主人公は信仰対象なので「神竜です」で顔パス。の上無条件で協力体勢。もっとさぁ~駆け引き的なことしようぜ。無駄に。
全ての国の王族に2人兄弟の子供がいて、続々パーティに加わってケツモチしてくれる。国が4つだから計8人。それぞれ専用の職を持ってる。
また全ての王族には1人につき護衛2人がセットで付き従っており、話には大して絡まないがこいつらも加入してくれる。8人の王族に対して2人ずつだから計16人。

てことで軍の内訳としては「様々なキャラが様々な理由から協力してくれる」というのは例として少なく、「主人公>王族>従者」といったように明確に命令系統がある印象がある。故にほぼ主人公の一存で進軍するしそれに口出しできる奴というのが実のところ存在しない。で頼みの主人公も「返してください!」とか「もう友達じゃありません!」とか幼稚園児の喧嘩みたいなことしか言わないのでてんで頼りにならない。
敵も敵でラスボスと直属の四天王以外碌にシナリオに絡めるキャラクターが存在してないので、シナリオ構成要員の内訳としては実質「主人公と取り巻き、ヒロインとラスボスと、なんか内輪揉めしてる四天王」でほぼ終わり。当然碌な敵将などいないので四天王がシフト制で何度も何度も敵将として出現し毎回取り逃がす。たまに「おっ今回は四天王じゃないな」って日もあるけどそれはゾンビ退治の日ですね…。
「急に土下座するイケメン」「急に歌いだす音痴」など刹那的に輝きを見せるキャラはいるがそれだけ。いなくても何ら問題ない。
主題であるエンゲージを行う紋章士もシナリオ的に別に大して扱いの良いわけでなく実質アイテムみたいなもん。国王が飴ちゃんみたいに指輪を投げて渡してきたり、タンスに入れといたはずだけどどこいったかなーとか全体的に扱いも杜撰。結局指輪について満足いく説明は最後まで得られないし、後出しのルールがガンガン追加されていく。
シナリオにおける内輪での会話はほぼ王族で進行するので平民の入り込む余地などなく、というかそもそも名有りキャラ以外に平民は存在するのか?というレベルで影が薄い。敵に襲われた村で村人に話しかけても「ここの茶葉は名産なんだぜ」だの「花が綺麗」だのほざく程度の存在でしかなく「国がある」という認識がまずできない。
一応対立関係にあってなんかフワッと戦争してる国々の話も出てくるんだけど、奪ったところで大しておいしくない貧しい国を「邪竜信仰してるから」でフワッと攻め、それは良いとしてもそもそも各々の信仰が「なんか竜だからすごい」以上のものを見出せず、何がしかの思想が伴ってるわけでは全然ない。そんな中信仰対象たる、フワッと偉いけど具体的に何したかはよくわからない神竜が行き当たりばったりに各国を徘徊する話、以上のものを正直見出せないところである。邪竜さんも邪竜さんでなんかすごい女々しいお方なので、なんでこいつも信仰されてんだという…。
ストーリーラインは一応シリアスなはずなんだけど人死にも出てる中ギャグやトンチキが出ても笑えないしどちらにも徹しきれない歯切れの悪さ。中二の頃作ったゲームを音読させられてるような羞恥に終始晒される。
たまにぐっとくるときはあるんだけど演者が巧いだけ。ヒロインの叫びの悲痛さであるとか、より強い悪に翻弄される道化であるとか、去り行く者と残される者との掛け合いであるとか…、素材が抜群に良いだけに惜しいものがある。死ぬ奴が5分以上喋るなって!まじで。下手に声がついてるせいで見てられない痛々しさになっている。

一応シナリオ的に盛り上がりがないわけでは決してなく、ヒロインのヴェイルちゃん周りは人間関係が濃くて面白いし、なんだかんだオールスターものなので歴代主人公が揃うシーンは流石に興奮する。主人公にしても、道中情けない姿を晒しながらも徐々に仲間を増やし、それぞれの人となりを受け入れ成長しながら前に進むその姿勢はどこまでも真摯であるし、12の指輪の英雄たちに負けぬ存在の格というのを徐々に獲得していく。

また個々のキャラクターについても愉快な連中が揃っており、強烈なファーストコンタクトからカッコよかったり時に湿っぽかったりと様々な一面を見せてくれるユナカや、「口調」が「特徴的」すぎるものの趣味に生きるその在り方や戦闘スタイルなどが奇跡的な配合率で噛み合って妙なカッコよさを醸しているゼルコバ、筋肉だの蛮族だの言われながらもただひたすらに優しくまっすぐな男アルフレッド、(人選は好み)等々一筋縄ではいかない奴らがキャラの大渋滞を巻き起こしている。

キャラ同士が仲良くなる支援会話においても各々の我が強すぎて、「どっちの属性が勝つかの実験?」て感じのものが多い。でも、「その人なりの優しさ」というのが見えてくるものが多く、今回の味方ユニットは不器用な善人の集団なんだな…という印象を抱く。

戦闘パートについてはいつもの感じで順当に遊びやすい。「アーマーは魔法に弱いよ!」「ペガサスは弓に弱いよ!」とかの説明を無理なくマップに入れるのが上手くていいね。「遠くが見えない索敵マップで夜目の効く盗賊が加入」「瘴気が強いマップで地形干渉できる指輪持ちが加入」等々、システムを説明しつつキャラの持ち味がしっかりわかるのが良い。
基本的にユニットの強さは「キャラの強さ+指輪の強さ」である。「足の遅いアーマーを、原作で馬無双してたシグルドの移動力で補強」「回復の手数が足りないので、癒しの力を持つミカヤを持たせて杖役を増やす」といったようにキャラと指輪の掛け算でユニットの性能が決定されるので非常に自由度が高い。当然アーマーヒーラーとかいった謎の生き物も作れる。
指輪は装備するだけで「シンクロ」状態となりステータスがアップしスキルも増えるので強力だが、数ターンだけ指輪と合体できる「エンゲージ」はさらに強く、必殺技は撃てるし原作武器使えるしスキルは増えるしでやりたい放題できる。
これにより発生する「エンゲージいつ切る?問題」がまた悩ましい。切れてもまた溜めなおせるから基本的には吐いたほうが得なんだけど、そうすると肝心なときに切らしてる場合もある…と、ゲーム通しての駆け引きに寄与している要素である。

「ユニットの性能」「指輪の性能」「武器の性能」等が絡み合ってダメージが算出されるので計算が複雑化してるのは否めないんですが、戦闘予測が見やすいのと各種性能の詳細確認を取りやすいので割と快適に遊べる。
「ユニットのスタイル」システムも良くて、書くまでもなく当たり前扱いされていた「ペガサスは飛べる」的なそりゃそうだろって要素も「ペガサスナイトは飛行スタイルだから地形を無視できるんだなー」という形で言語化した上で咀嚼できるのが強い。
ゲーム全体としてプレイヤーが知るべき情報は全て与えるというフェア性を感じる。特に昔のFEでよくあった「無から増援が湧き即行動で後衛を瞬殺してくる」がなくちゃんと召喚酔いするのが良い。ただしその分全体的に容赦がないバランスで、増援は尋常じゃない物量で湧くし、ボスはどいつもこいつも殺意が高く移動して殴りかかってくる。これらを指輪パワーで捌いていくのはとても爽快だった。

本筋に絡まない外伝マップというのがあるんですが、本作のこれは紋章士さんとの仲良し度の上限解放するためのものが主。紋章士が原作再現マップで試練を与えてくるので乗り越えて仲良くなるというのが主な流れ。
この原作再現要素が素晴らしく、割と印象的だったステージをピックしているので既プレイ者が「あったなぁこんなとこ」ってなる一種のファンサービス。
ただ、原作がだだっ広すぎる聖戦10章のマップがプラ板くらい縮んでて笑ってしまった。これは完全再現したらほぼ移動時間になってしまうので流石に仕方ないですね…。一応原作の隠しイベント位置に隠しアイテムがあったり、ユリウスとイシュタルらしきくそ強い敵ユニットがいたりしてファンサ度は高め。
…なんだけど、シナリオの流れとしてどれも不自然なのは否めない。
「原作ステージに似た土地に偶然立ち寄る→僕の元いた世界ではこれこれこういったことがあったんだ→君の力を確かめる!」の流れで、それはまあいいんだけど、12人いる紋章士全部同じ流れを使いまわし。DLC紋章士6人のステージも似たり寄ったり。
外伝ステージ自体も進軍方向と全然関係ないところに唐突に生えてきて、立ち寄ると上記の流れだから「なんで来たんだよ!」と言いたくなる。
話的にも模擬戦みたいなもんだと思うんだけど普通に殺してくる。どいつもこいつも「仲間との絆が大事なんだ」みたいなこと言いながら躊躇なく味方を殺してくるからだんだん腹立ってくる。くそがよ。
一応ゲーム的な観点から言えば、近年あまり見られない感じの古き良き高難度マップとか、平坦で狭くシンプルに「決闘!」といったマップとか、本編マップにあんまり見られない傾向のものが多くて、いつもと全く別の戦略が求められるわけで、新鮮な楽しさがあり、良いは良い要素である。

育成方面においてはプレイヤーの意向を反映させやすく自由度が高いのが良。
指輪の英雄と仲良くなると得られる剣や槍などの資質と、クラスチェンジアイテムさえ用意できればなんでも好きな職にクラスチェンジ可能。ちょろっと一緒に特訓するだけで簡単に仲良くなってくれるので資質は実質あってないような制約、好きなユニットを好きなように育てられるのが素晴らしい。レベルがMAXの20になっても、クラスチェンジで同じ職のレベル1に戻れるのでレベルの頭打ちは実質なく、「使えないキャラ」がいないのがいい。
…誰でも何でもできるというのは逆に言えば、全員が競合関係のライバルということでもあり、どうしても見劣りするキャラは出てきちゃうんだけどね…。強力な指輪の取り合いになっちゃうのが痛い。中盤以降の上級職加入組がやけに強いため、愛でもってその誘惑に勝たないと下級職加入組はしんどいかもしれない…。ヘタってもお助けキャラに乗り換えられるからそうそう詰まないという利点でもあるんだけど、愛着ってあるじゃん…。この辺FEだと珍しいバランス。

…なんかルイのスクショが多いな。強いアーマーって衝撃だよね。
みんな成長は良いんだけどクラス毎に設定されている能力の上限値が全体的に渋めで早々に頭打ち、宝の持ち腐れになりがち。数字が緑色(MAX)になると「えっもう…?」と少し悲しい気持ちになる。
ただそれ故に戦闘バランスが非常に良好になっており、敵も味方も極端なインフレを起こしにくく、終盤があんまり理不尽じゃないのが良い。アルテリオス計算式のゲームにおいて数字を絞ることは非常に合理的な選択だ。
その上で指輪のパワーを盛ってるほうが絶対的に有利だから、最終的にはプレイヤー有利のバランスかなーという印象。
ハード以下ならフリーマップが無限湧きするし、ルナはフリーマップ有限だけどクリア後は無限。お気に入りの子をカンストまで育ててみるのも一興である。幸いにしてハードルは低い。

拠点ではキャラクターと交流したり筋トレしたり釣りしたりできる。泳いだりキャンプしたりと皆思い思いの過ごし方をしているので見ていて楽しい。あと馬糞もすごい落ちてる。
好きなのが「料理」で、その日の料理当番が食事を提供してくれるんだけど、食うほうも作るほうも反応が微笑ましくて飽きない。ただ、成功すると一時的にステータスアップするという普通に攻略上重要な要素でもあるので、メシマズが当番に来ると舌打ちしたくなる。お前のメシのせいで世界の危機だよ。

出来の良い料理は「お弁当」にして戦場に持ち込める。一応回復アイテムとして使えるんですが、それだけでアイテム枠を食う上に、そんなの食べるくらいなら回復役に杖振りの経験でも積ませたほうが有用なので正直影が薄い。弁当がトリガーのスキルもあるがネタの域を出ない。そのくせ、食べないと腐っちゃうので蓄えておく理由がなく、武器屋のハゲにでも売却しておくのが一番マシという意味不明アイテムと化している。美少女の作ってくれたお弁当をハゲに売りつけるゲームだよ。

筋トレや釣りなどアクティビティ系はミニゲームとして興じることができるが、これらは正直出来が良いとは言い難い。というか、SRPGやりたくてFE買ってるわけでさ…。そのくせ、これらはゲーム中では数少ない「ノーコストでリソースを得られる」要素であるため、真面目に利益を最大化しようとすると避けては通れないというのがどうにも…。指輪の感じるとこを探すゲームもそういう点からあんまり好きじゃないかな…。
風花雪月の釣りもまあまあ虚無だったけど、下手にゲーム性というか干渉の義務が増すと心を無に徹せなくて虚無度が増すという矛盾性を感じる。
しかし「縛る」という選択肢もある!積極的に損をするには肯定的な理由が必要だ!これが人類の知恵だよ。

なんか生き物も飼える。有用なうんこが出る。

DLCを購入すると、本編と地続きで新たな紋章士と出会える「神竜の章」、本編と独立して高難度マップを楽しめる「邪竜の章」が解禁される。

神竜の章は本編の外伝マップに似た形式で、指輪じゃなくて腕輪に宿った紋章士との出会いを描く。クリアすると腕輪に対応する紋章士が仲間に。成長率が上昇する紋章士「チキ」が目玉だが他の紋章士も粒ぞろいで、カチカチのヘクトルや、囮指名で敵を操作できるセネリオ、地形操作できるカミラなど、単に強いだけでなく遊びの幅が広がる感じのものが多くて良。仲間にしたら存分に悪さをしよう。

ヒーローズより参戦の「ヴェロニカ」は特に面白くて、必殺技でガチャができる。射幸心煽っていけ。
星5だと英雄さんが出てきて、ユニットとして一緒に戦ってくれるのでテンションが上がる。…しかし一切台詞がないのでそこは少し寂しい。大まかな武器ジャンルを選べる以外は何が出るかはランダムなので、出たキャラによってアドリブで戦略を考える感じになって楽しい。
星3だと名無しのモブ兵が出てきて「誰…?」ってなる。それでも死なせて問題ないユニットは便利なので損はしてないが…。

邪竜の章は、滅びゆく並行世界を舞台に、邪竜の御子たる双子と共に「英雄が宿る7つの腕輪」を集める旅を描く。新規ユニットとして邪竜ツインズと、本編四天王「四狗」のそっくりさん「四翼」の面々が加入。本編キャラも使えるがレベル固定クラス固定の扱い。
所謂エンドコンテンツであり、配置の嫌らしさは本編以上で、難易度は数段高い。しかし単に難しくしただけではなく、一つ一つのマップが凝った作りになっていて、完成度の高さに唸らされた。これこれ、これなのよ。ユニットが成長しないのは寂しいがそれ故に繊細なバランス取りがなされている。
遠距離攻撃をいなしながら攻め上るマップ、三つ巴で漁夫の利を狙うマップ、急いで味方を救出するマップ等々、本編以上に豊富なシチュエーションに対する対応力を試される。
特に最終面は「敵を吸収しながら地形を破壊する超大型ボスから逃げつつ、大ボスに吸われる前に中ボスを倒し、中央で最終決戦」という超大作マップであり、最高難易度だと僕は7時間かかりました。7時間かかりました。マップ1つにだぞ。
敵ユニットを上手く地形破壊に巻き込めるか。どの中ボスから倒すか、あるいは諦めてボスに吸ってもらうか。安全策を取ってマップ全体を回るか、リスクを飲んで一気に攻め上るか。常に重大な選択に晒され続けるのでめっちゃ疲れる半面に体験の純度がすごく高い。
ユニットは撤退扱いでロストしないのは救いだけど、逆に言えばそれを前提に容赦ないマップを組んでるわけだから、キャラロストは難易度を上げすぎないようにする枷だったんだなぁという感想を抱かざるを得ない。

消滅が確定した異世界を舞台とした若干ダークめのシナリオは正直本編より面白い。このクオリティを本編でやってくれよ!
メインである邪竜の双子と四翼たちのような、世界から拒まれた存在が形成する疑似家族的な関係性の描写は繊細で面白かった半面、この作家さんは小規模な集団を描くほうが得意だったんだろうな…と思ってしまったり。
ちなみに並行世界は基本的に全てが逆転した世界なので、頼れる兄ちゃんは弱気野郎になってるし陽気な兄ちゃんはサイコ野郎になってる。あべこべ惑星かよ。心の在り方を反映して、キャラの立ち姿や説明文が変更されていて細かい。
邪竜の章クリア後は限定ユニットが本編で使える特典付き。…なんだけど、全員上級職なりたてくらいの強さで加入する。即戦力なのはいいんだけど加入時点で色を付ける余地がほぼなく、最速6章加入だと強すぎて無双、クリア後加入だと何しに来たんだという状態に。最速邪竜クリアできるなら本編は難しくないだろうし、クリア後に来られても使い道がなければどうにもならないので、どうにも噛み合いの悪さを感じる。オンライン要素で戯れに使うにはいいかもしれない。

ハードで1周して100時間ちょっと、ルナティックで1周してもう100時間くらい。堪能できたかな!面白かった。じっくり遊んでこれなので、パパッとやる人なら半分くらいの時間で終わるかも。
なんだろう、エンディングに至るまでの道程はガバガバなのに、終わってみると不思議と「いいゲームだったな!」という感想になる。読後感が爽やかだ。終わり良ければ全て良しの究極系。エンディングのアートワークと曲がめちゃ良かったから、それのパワーがでかいかもしれん。ずるい。
文句はあるけどまあ祭りだからな!無礼講ですよ。FE60周年とかの折に指輪の数を倍にして続編作ってくれな!末永く付き合っていこうぜ!
7600円、プレイ時間約235時間
プレイした日2023/06/17~2023/09/05
「ローション侍 for NintendoSwitch」紹介
武田信玄の策略により忍者集団に誘拐されてしまった織田信長は、魔改造の末「ローション侍」にされてしまった!

織田信長はフリー素材。
「ローション侍」とは、織田信長となって迫りくる敵をバッタバッタと斬り伏せる爽快アクションゲームである。嘘はついてない。

ただしローションまみれでな!

忍者軍団に捕らえられた織田信長は、全身からローションが吹き出す「ローション侍」に改造されてしまう。もう一生相撲できないねぇ…。
ローションのせいで足が滑り歩行もままならない信長。しかしその滑りに活路を見出した彼は、壁を蹴り、敵を斬り伏せて忍者城からの脱出を目指すのだった。
…これ脱出できたところでまともに日常生活送れなくないですか…?まあいっか!

とストーリーの時点でイロモノ、一発ネタ感満載の本作だが、正直なところアクションゲームとしては、はちゃめちゃに出来がいい。ちゃんと面白いのがなんか腹立つという不思議な感覚を覚える。
まず操作体系が「方向指定とキック」のみとシンプルながら完成度が高い。攻撃は自動で行ってくれるので、プレイヤーはローションの滑りに集中できるというわけだ。
特異な操作性故に最初は移動もままならないが、コツを掴んで壁を上手く蹴れるようになれば信長は超スピードで突進し敵を叩きのめす。気持ちいい…。いや変な意味でなく。
慣れないローションに順応していく信長とプレイヤーの心が完全にシンクロしている。気分はローション侍だぜ!嫌だな!

全24ステージに散りばめられたギミックはなかなかバラエティ豊かで飽きが来ない。
割とよくあるトゲや鍵から、水中戦やトリモチ、プラズマ化や果ては肛門から射出される鉄球などなど、何をしたら死後にここまで尊厳破壊されるのかと疑問に思えてくるくらいには豊富だ。

全体的にタイムアタックを前提としたゲームデザインとなっており、壁を壊せるショートカットルートがあったり、鍵が複数あってコース取りが悩ましいステージがあったりと、最速の侍を目指すのもまた一興。多数のギミックを散りばめながらも一個一個のステージは1分もかからんハイスピード展開。ミニマルな中に濃密な体験が得られる。
タイムアタックゲー故に乱数が絡まずパターン化しやすいという点は、なんだかんだ死にゲーなので普通にプレイする分にも遊びやすさに一役買っている。もちろん爆速リトライ。

電波極まるシナリオも魅力。誕生!火縄銃!じゃないのよ。別のものが火を噴いてるのよ。
何発発射しても痛くなることはない、とフォローが入ってはいるけど一発一発放つ度に信長の心は泣いているんだよ。
でわからんのよ。サイズ感が。鉄球の。「野球ボールくらいの~」ならわかるけど「信長の肛門に丁度良く収まるくらいの~」は秀吉しかわからんのよ。うーん…野球ボールくらいかな…。
このノリが24面ずっと続くので頭痛くなってくるぜ!最高!一番好きなシーンはローションをまき散らす信長が妖怪だと思われて襲われるシーンですね。妖怪だろ。

最初はおもちゃにされてる信長が可哀想に思えたけど、その後に登場する偉人の悉くが尊厳破壊を受けているのでだんだんどうでもよくなってきますね!武田信玄は脱いだほうが強いということがわかる。ローション隠すならローションの中だよ。それはもうただのローションだろ。

今にして思えば、古今東西の創作物において登場している織田信長は、だいたい着衣していた気がする。多分だけど、ローションも出てなかった気がする。物理的な意味で信長の体温を一番感じられる作品となると割とまじでこれになるかもしれない。これより上を目指すと多分エロゲになる。
このゲームを遊ぶと「後世に名を残したくないな」という気持ちが俄然強まってきますね!名を残すとローション侍になるからね。
しかし、イレギュラーな状況にも動じず逆に利用するその姿勢に何か「憧れ」の感情を抱いてしまったのもまた事実である。人ならざる…異人となりながらも、偉人であり続けたその様は、正しくヒーローであると言わざるを得ない。
あ、「織田信長はローションで闘った人」と書くとテスト0点なので気をつけましょう。
398円、プレイ時間約1時間
プレイした日2023/05/12