「フェノトピア」紹介
びっくりするほどフェノトピア!
フェノトピアとはピンク髪の女の子がバット片手に世界を冒険する骨太2D探索アクションアドベンチャーゲーム巨編である。ゼルダやメトロイドの影響が濃いめで、このどっちかが好きな人にはきっと刺さる作品だと思う。どこを切り取っても凄まじい作りこみを誇り、世界のあらゆる場所に絶対何かがありどこまでも探索欲を満たしてくれる作品。
気の遠くなるほどの昔、世界戦争が勃発。人工の神「フェニックス」によって戦争は終結したものの、大地は疲弊し文明は終焉を迎えてしまう。人々は地下シェルターへ移り住み、それから数十世代もの時を経て再生した地上で文明の再構築を始める…というところまでがオープニング。最初からクライマックス。
文明の終焉と再生、戦争を終わらせた人工の神、地上に残る旧文明の遺構、と何気にポストアポカリプス的な世界観を持つ作品である。
まず目を見張るのが精緻なドット絵で描きこまれたグラフィック。描きこまれた世界は細部まで美しく、光のエフェクトも相まって壮観で、探索のしがいがある。それでいて視認しやすく機能美的にも優れている。またキュートな等身で描かれたキャラクターはみな異様にヌルヌル動く。特に主人公であるゲイルの挙動のバリエーションの多さは圧巻で非常にかわいい。個人的には起床時のあくびのモーションが一番好きです。
ゲイルかわいすぎ問題。
パンセロ村孤児院の年長である主人公、ゲイルが近所の遺跡に落ちた流れ星を拾いに行くところから物語は始まる。この小さな冒険が後々の世界の存亡をかけた戦いに繋がっていくのだ。この作品は壮大なゲイルの成長物語といえる。
最初のうちのゲイルは正直あんまり強くない。しかし探索をすればするほど、謎を解けば解くほどにガシガシ強化されていく。特に序盤はスタミナが足りず思うように攻撃ができなくてヤキモキすることもあるが、コツコツ強化していくことでほぼ気にならなくなり成長の快感を得ることができる。
行動範囲も最初のうちは広くなく、序盤なんて泳ぐことすらできない。探索によってアイテムを入手し徐々に出来ることを増やし行動範囲を拡大していくのだ。最終的には世界の果ての果てまで行くことができ、探索のカタルシスを味わえる。
ゼルダでもお馴染みの楽器を使った謎解きもあるぞ。
戦闘に謎解きにと何かと難易度の高いゲームなんだけど、戦闘に関してはゴリ押しも許容してくれる懐の深いバランス。
上の画像は序盤のカエルがドロップするカエルの足を調理してボス戦に大量に持ち込んだとこね。回復アイテムを沢山用意すればへっぽこでもなんとか勝てるのだ。ただし食べてる間は無防備なのでうまく相手の隙を突いて食べよう。
また料理を大量に作って売却すれば金策としても使える。調理すると売値が高くなるのがポイントね。
的当てやパルクール、釣りなどミニゲームも豊富。的当ては当たりさえすればなんでもありのフリーダム。とにかく世界が遊びと謎と冒険の喜びに溢れている。
ただミニゲームもみんななんか微妙に難易度が高い気がする…!特にキツかったのがデイアの街の的当ての最高難易度。当てちゃいけない的があるので乱射戦法が取りづらく、それでいて目標スコアが高いのできっちり当てていかないといけないので難しい。反対側に槍を刺してそっちから狙ったり、武器を状況ごとに使い分けたり、試行錯誤を繰り返してなんとかクリアできたわ…。難しくてもちゃんとクリアできるようになってるのがニクいゲームだ。
ちょっとネタバレになっちゃうけど、完全無欠の超絶面白すぎアクションアドベンチャーゲームである本作には一個だけ欠点がありまして…。
「なんか続きそうな感じで終わる」
やめろや!そういうの!気になるでしょ!続きが!
なんか壮大な物語の序章のようなポジションなんですよね本作。
生きてるうちに次回作が出ることを祈ってます…。
最後に、このゲームの攻略でめちゃくちゃ役に立ったのがこのサイトさんね。ここまで熱意のある攻略サイト久々にみたわ…。ここがなかったら収集要素のコンプリート絶対できんかった。詰まったときはここを参考にしてみると良いと思います。
2000円、プレイ時間約60時間
プレイした日2020/12/30~2021/01/12