「Xenoblade Definitive Edition」紹介
神々は互いの存亡をかけて戦い、そして骸となった。
「Xenoblade Definitive Edition(ゼノブレイド ディフィニティブエディション)」とは、ゼノブレイドシリーズ第一作、「ゼノブレイド」のリメイク作品である。骨太RPGの面白さはそのままに、より遊びやすく進化した良リメイク。追加エピソードである「繋がる未来」も収録。
ゼノブレ1遊ぶのは3DS版以来なんだけど、めちゃくちゃ遊びやすくてもう戻れなくなってしまった。遊びやすさもあるけどグラフィック面の強化もすごい。シュルクがトンボに負けてない!個人的に嬉しかったのは女の子がよりかわいくなったとこね。
逆にあんまり変わってないのはリキかな。ノポン族は完成されてるからね!仕方ないね。
物語の始まるずっとずっと前、かつて世界には果てしない海だけが広がり、「巨神」と「機神」、二柱の神だけがそこに存在していた。二柱の神は互いの存亡をかけて戦い、骸だけが残った。
神の骸の上には生命が根ざし、巨神の骸の上の世界は「巨神界」、機神の骸の上の世界は「機神界」と呼ばれるようになった。
物語開始一年前、巨神界は、機神界より「機神兵」の侵攻を受け、巨神界の生命は危機に瀕していた。しかし巨神界の人族「ホムス」の英雄「ダンバン」と神与の剣「モナド」によって機神兵は退けられ、巨神界は一時の平和を享受していた。
しかし資格なしにモナドを振るった代償としてダンバンは右手の自由を失い、モナドを扱える者はもはやいなかった。
そして現在、巨神界の下層、ホムス達によって作られた共同体の一つ、「コロニー9」で暮らす青年「シュルク」は、研究者としてモナドの力の秘密の解明に挑んでいた。
親友の「ライン」や、恋仲になりかけの煮えそで煮えない関係の「フィオルン」らと共に平和に暮らしていたシュルクだったが、ほどなくしてコロニー9は機神兵の襲撃を受けることとなる。RPGあるある「村を焼かれる」
モナドを振るい機神兵に応戦するダンバンだったが、その身体はもはや限界だった。
シュルクはダンバンに代わりモナドを振るう。シュルクは何故かダンバンのときのようなモナドの代償を受けず、モナドが見せる未来視によって有利に戦うが、モナドによる斬撃を受け付けない顔つきの機神兵「フェイス」に苦戦を強いられ、故郷を蹂躙されることとなる。
そして機神兵への復讐を誓ったシュルクはその背にモナドを背負い、志を同じくしたラインと共に故郷を旅立つ。
とここまでが序章のお話。
なんか序盤の平原にラスボス並に強いゴリラがうろついてるんですが!
このゲームの戦闘はシームレスに展開されリアルタイムに進行する!勝てない敵には三十六計逃げるに如かずだ!でも仮に負けても直近のランドマークに戻されるだけだからノーダメージ。気軽に挑戦していこう。また序盤からつええ奴がいるってことは、シナリオが終わっても最初のほうのマップが完全に用済みにはならないということでもある。「強くなったしそろそろ序盤のアイツしばきに行くか!」ということができる。
バトル自体も非常に面白く、基本は崩し→転倒→気絶のチームプレー。崩し状態自体には何のデバフもないがそこに転倒技を喰らわすと敵を転ばせることができる。ワイルドダウン!さらに転倒中の敵に気絶技を当てれば相手は気絶。しばらく行動不能になる。転倒や気絶技を当てまくって転倒ハメも可能で決まると気持ちが良い。ただし崩し→転倒→気絶を一人で決められることはほぼない。チームで役割分担することが大事である。
さらにゲージを3つまで溜めるとチームアタックを発動できる。崩しレジストしてくる相手に崩しを通せるためTAで気絶までもっていくのもアリだし、同じ色の技を続けると威力が倍々に膨れ上がっていくので短期決戦に持ち込むことも可能。
ゼノブレ2と比べると回復がそんなに強くない上に毒状態や出血状態によくなるのでHP管理が重要。また玉割りがない分TAが安定しないのでいつTAに持ち込むかの判断が若干難しい。
バトルもいいけど、ゼノブレの醍醐味といえば立体的なフィールドを自由に探索できること!所謂オープンワールドではなくて、いくつかのフィールドに分けられてはいるんだけど、一個一個がかなり広い!巨大な神の骸の上という壮大な設定を活かしたダイナミックなロケーションが特徴。否が応でも世界を探索し尽くしたくなるね。難点として、マップが立体的な分落下死がよく発生するんだけど、水に落ちればノーダメージだし高いとこの下には大抵水辺があるので快適な移動が可能。マップの作りが職人技なんよ。
世界がアホ広いのでマッピングも一苦労。数十分かけてマクナ大瀑布のマッピングした人、絶対僕以外にもいるはず。でもそのマップ中の全部のエリアに到達すると自動的にマップを全埋めしてくれるから完全に無駄。よいこは真似しなくていいです。
装備品が見た目に反映されるのもGOOD。マクナ装備メリアちゃんえっちすぎませんか。しかもDE版は見た目だけ設定できるファッション装備というシステムがあり、「この装備強いけど見た目が…。」とか「頭装備邪魔だなぁ…。」とかいった問題が解消されている。最高。
重装備リキはいろんな意味で破壊力大。ウニじゃん。お前がご馳走になるんだぞ。
キャラクターがみんな魅力的で、特にパーティメンバーのみんなには思い入れが強い。
主人公のシュルクはスマブラのせいでパンイチで走り回る奴みたいな風評被害があるけどほんとは秀才タイプのおとなしくて優しい青年ですよ。なお戦術次第ではパンイチで走り回る奴になります。
戦闘時のうるささもトップクラス。ヤッタネェ!コォコォダァァァ!主人公なのに敵を後ろから殴るのが得意なアサシン。打たれ強くはないのでラインに守ってもらおう。
ラインはシュルクの親友。ちょっとガサツでたまに空気読めないこともあるけど直球のイイヤツでパーティのムードメーカー。よろいそでひとさわり!
性能は高HPの物理盾でみんなを守るパラディンタイプ。タンク役とも言う。火力は高くないけど派手に暴れたり挑発したりして敵のヘイトをかっさらうのだ。殴られるのが仕事ね。何気に技の回転率が優秀で転倒ハメも得意。ワイルドダウン!
コロニー6出身、カルナはセクシーなお姉さんキャラでラインのツッコミ役。
治癒エーテル弾を使用する回復特化のヒーラーキャラで戦闘に参加させるだけで難易度がかなり下がるある意味最強キャラ。ただし技を使うごとに銃身が熱くなってしまうので文字通りのクールタイムが発生する。
ホムスの英雄、ダンバンさんは終始かっこいい兄貴分。名言製造機であり生き様が熱すぎる。ゼノブレイドは兄貴ゲーである。ただ堀川りょうさんのテンションが上がってくるとだんだんベジータになるので笑ってしまう。
「今出来ることと出来ないことを見誤るな!」は好きな台詞。猪突猛進タイプのダンバンが言うからこそむしろ説得力がある。年長者として、大人として、若者たちを導く存在としてのかっこよさがある台詞である。
ダンバンさんは敵に突っ込んでくイノシシ戦法が特徴の回避盾。右手が潰れてしまっているので利き手ではない左手一本で戦うが、それでもクソ強い。ただラインと比べるとヘイトを奪う手段に乏しいので火力で無理やりヘイトを稼いでいくスタイルになる。また脱ぐほど強くなる粋スタイルの戦法も取れる。
長命の種族ハイエンターの少女メリアちゃんはパーティ最年長(!)の88歳。だんだんシュルクに惹かれていく片思いの女の子である。かわいい。
エーテルを操る魔法使いタイプ。打たれ弱いが火力が高く、命中が安定するので格上にも攻撃を通しやすい。またスターライトニーで強制転倒させることも可能で意外と肉弾戦もいける。
ノポンの勇者リキは見かけによらず今年で40。ラインからはオッサン呼ばわりされる。あと子供がいっぱいいる。幼い言動と豊富な人生経験からくる深い思いやりとのギャップが魅力である。
豊富なデバフと優秀な回復で意外となんでもこなせるオールラウンダー。このゲームのエーテル攻撃は格上にも通しやすいから強い。死んだふりとか変な技が多いのも特徴。何気にHPも高いが数字ほど打たれ強くはないのでタンクには不向き。
僕が好きなのはダンバンさん(かっこいいから)とメリアちゃん(かわいいから)とリキ(面白いから)かな。何気にPTバランスも良い三人である。
他にも機神界盟主エギルや宿敵の黒いフェイスさんも大好き。エギルは兄ゲーとしては外せないし敵方の理の体現、黒いフェイスさんはどこまでもワルなのが良いしビジュアルがかっちょ良すぎる。
ゼノブレイドは復讐者たちの物語であり、復讐の連鎖を断ち切る物語でもある。シュルクは復讐者としてはあまりにも青臭い、しかしそれ故に未来を掴み取ることができる存在であり、様々な人間の想いが交錯した果ての結末にはある種の納得、重みがあった。
DE版には追加ストーリー「繋がる未来」も収録。メリアを主人公とした本編終了後の物語である。巨神肩を舞台に、ハイエンターの未来を掴み取るための闘いが始まる。
本編終了後の話だから当たり前だけど本編遊んだあとにやるのを推奨。最初から遊べるようになってるから本編のネタバレ踏む危険性があるので注意。
パーティはシュルク&メリアに加え、リキの子供であるネネ&キノが参戦。性能的にはジェネリックラインとジェネリックカルナである。
本編終了後ということでみんなレベルが高い状態でスタート。ファミコンのドラゴンボールのRPGかな?
また味方キャラとして「ノポンジャー」が参戦。HPは持たず戦闘のサポートをしてくれる存在。
後ろからぞろぞろついてくるビジュアルがなんだか楽しい。ピクミンかな?探索を進めると隊員がどんどん増えていく。
またチームアタックがノポンジャー仕様になる。かわいい。
メジャー!トレジャー!ノポンジャー!
シナリオ的にはシリアス寄りではあるんだけど、味方にノポン勢が多いのでかなり緩和されている感がある。タルコとの共闘は非常に熱かった。あとバーン様クエストもあって笑った。本編でバーン様シナリオ進めてないと意味不明でしょこれ!
後付けではあるけど本編で生き残った者たちのその後が描かれてキャラクターの肉付けになってて良かったね。敵の正体が結局いまいちわからなかったんだけど、次回作に出たりするのかな。
面白すぎRPG!個人的に嬉しかったのはリメイク前のアイテムの制限のキツさが緩和されてるとこ。これだけでもめちゃくちゃ遊びやすいわ。
ゼノブレ2やった後だと玉割りないのがやや物足りなくも感じるけど、よく考えられた戦闘システムだからこっちはこっちで良さがあるね。回復が強すぎないバランス好き。
オリジナルの面白さを継承しつつ遊びやすさとグラフィック面を強化したまさに決定版。これは買い、買いですよ。
6578円、プレイ時間約200時間
プレイした日2021/06/19~2021/07/26