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遊んだゲームの感想なんかを書き残していこうかと思っています

「Dicey Dungeons」紹介

いかちゃんかわいい。

 

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Dicey Dungeonsはローグライク要素のあるデッキ構築型バトルゲームである。「Slay the Spire」系と言えばピンとくる人も多いんじゃなかろうか。あれが好きな人にはきっとグッとくる作品だと思う。運だけじゃ、実力だけじゃ、このゲームには勝利できない!

 

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強欲な冒険者達はなんでも願いが叶うショー「Dicey Dungeons」に出場する。冒険者はダンジョンの主「レディラック」の手によってダイスへと姿を変えられ、知恵と勇気とダイス運で全てが決まるダンジョンに幾度となく挑み続けるのだ…。というストーリー。ダンジョンだけどショー(番組?)という設定なので演出もそれっぽいのが面白い。

 

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ローグライク作品ではあるけど運要素はダイスロール部分に集約されている印象で所謂「遊び」の部分が少ない意外とストイックなゲーム。

冒険者は全部で5(+1)人。キャラごとにゲーム性がガラッと変わるのが面白いとこで、中でもCPUの許す限り何度でもダイスの振れるロボットやカードゲーと化す道化師はもはや別ゲー。敵が同じでも使うキャラによって全然相性が違うし状況も変わってくる。

1人につき6のエピソードがあるので計36エピソード。ゲームクリアのためにはこれらを全てクリアする必要がある上、難易度もじわじわ上がっていくのでなかなか長くて厳しい闘いになるぞ。

 

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うるせえ!

 

エピソードはStSでいうところのアセンションに近いけど、高アセでも強いデッキを引ければゴリ押しできる、ブロックガン積みで絶対防御も可能なあっちとは違い、強い武器を引いても結局ダメージはもらってしまうので負けるときは負ける。タイマンバトルが基本のゲームのため敵も強めに設定されているのも難易度の高さに拍車をかけている。レベルアップ時にダメージを全回復するので、それを見越したダメージ管理が大事なゲームである。

ストーリークリアに必須というのもアセンションと違うポイント。じわじわ負荷をかけてくる厳しめのバランスを楽しめるかがキモだね。

 

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デッキビルド(装備の取捨選択)が非常に楽しいゲーム。

このゲームの基本は「出た目を武器に適用して攻撃する」。どういうことかというと、例えば普通の剣の効果は「出目=ダメージ」。これに6の出目を適用すると6ダメージとなる。一つの武器を一ターンに使える回数は一回なので、二回攻撃したいなら武器を二つ装備しよう。(当然ダイスも二つ必要になるが。)二刀流を食らえ!

「出目=ダメージ」だから出目は大きければ大きいほど良い…。とは、限らない。適用できる出目の最大値に制限のある装備も多いのだ。例えばダガーという武器は一ターンに何度でも使える代わりに適用できる出目の最大値が3。6が出ても使い物にならないのだ。そこで役立つのが補助装備ロックピックである。

ロックピックはダイスの数を二つに割ることができる。例えば6の出目に適用すると3が二つ帰ってくる。(2と4が帰ってきたり1と5だったりもするけど。)3が二つならダガーの二回攻撃で6ダメージを出せる、という感じ。ちなみに1を割るとどうなるのかというと1が二つ帰ってくる。単純に手数を一回増やせるのでこっちも作戦としてアリ。

いろんな装備の組み合わせを試してみるのがこのゲームの楽しみといえるだろう。

 

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このゲーム全体的にめちゃくちゃ芸が細かいんだけど、やってて「すげぇ!」ってなったのが熊変身。熊に変身する技を持ってる敵がいるんだけど、そいつの技をコピーして自分が使うとなんと自分が熊になれる。爪で攻撃しかできなくなるけど普通に強いぞ。専用グラフィックが用意されてるのが芸細ポイント。

 

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熊状態で武器屋に行くとちゃんと専用会話になって何も売ってくれなくなる。

 

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クリア時のレディラックの反応もなんかかわいい。

 

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そしてこのゲーム、ラストバトルが非常に熱いことで有名。(僕の中で。)

 

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なんと今まで敵だったアイツやソイツが仲間になってくれるのだ!これは熱すぎる。今まで闘ってきた敵キャラへの理解度、ひいてはこのゲームへの理解度が試される名ラストバトルと言えるだろう。今までに得た知識を総動員して、レディラックに立ち向かおう。

 

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僕の一番好きな敵キャラはイカちゃんです。かわいいね。

このゲームに登場する敵は例えばイカちゃんならイカちゃんという一個の生命、同一個体なので顔なじみになると戦闘中、「また会ったね」とか言ってくれるようになるのも面白い。ずっとやってるとみんな好きになってくるんだよなぁ。

 

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(バンシーちゃんも好きです。)

 

ストイックなところがあるのである程度ゲーム慣れしてないと厳しいところもある本作。一番の盛り上がりはやっぱりラストバトルなんだけど、そもそもそこに到達するまでが難しい!

でもしっかり作りこまれた作品だし手触りが非常に良いんだ。いろんな人に遊んでみてもらいたい作品だなぁ。やっぱりハードウェア乱数生成器には夢が詰まってる。これソフトだったわ。ともあれおすすめである。

 

1520円、プレイ時間約45時間

プレイした日2020/12/16~2020/12/27

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