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遊んだゲームの感想なんかを書き残していこうかと思っています

「EVE burst error R」紹介

勘というのはな、演繹と経験と理屈に裏付けされたものなんだ。

 

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EVE burst error RとはEVEシリーズ第一作burst errorのリマスター作品であり、マルチサイトシステムを採用したコマンド選択式アドベンチャーゲームである。

EVEシリーズの名前は知ってたけど完全に初見、世代でもないんだけど、はちゃめちゃに面白くてはまってしまった。古さを感じる部分もあるけど、全然今でも通用する名作だと思うわ。リマスターにあたってヒント機能など遊びやすくなってるとこが多々あって、フル活用させてもらった。

 

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古の起動音!

 

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ゲーム進行はオーソドックスな総当たり式によるコマンド選択式ADVで、最大の特徴は「天城小次郎」「法条まりな」のW主人公制からなるマルチサイトシステム。二人の主人公、二つのシナリオが二重螺旋的に絡み合い、複雑なシナリオを紡いでいく。

二人の主人公はいつでも切り替え(ザッピング)可能で、一方のシナリオが詰まったときはもう一方のシナリオを進めることで道が拓ける。

オリジナルでは切り替えのタイミングが判りづらいという問題があったみたいなんだけど、リマスターでは片方が手詰まりになったらすぐ判るようになってるから非常に遊びやすかった。ヒント機能も充実で迷子にもならない!いい時代になりましたね!

 

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一番「すげえ!」ってなったのがW主人公が共闘するハッキングのシーン。マルチサイトシステムを駆使して主人公を切り替えながらセキュリティを突破していくのはテンション上がった。このシーンはBGMもめちゃくちゃかっこいい。

 

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総当たり式ADVにはやっぱり古臭さがついてまわってしまうんだけども、この作品はそこもきっちり面白さに昇華している印象で良かった。というのもこのゲーム、あらゆる選択肢で徹底してボケのコマンドが用意されているのだ。いちいちふざけ倒せるのが面白く、プレイヤーはむしろ率先して総当たりしたくなる仕組みになってる。シナリオもすっごく良いゲームなんだけど、一番大好きなのはこういうとこだなぁ。

ちょっとオゲレツなところもあってこの辺も古さを感じてしまうんだけど、でもこのゲームでプレイヤーをクリアまで引っ張っていってくれるのはギャグのパワーだよなと思う。

 

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ヒゲのキャラが出ると絶対ヒゲをむしる選択肢が出るのおかしいでしょ!主な被害者は鈴木さんと本部長。

 

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そしてやっぱり最高なのは主人公の片割れ、天城小次郎のキャラクターかな。飄々と掴みどころがなく女癖も悪いけど、喧嘩はバカ強いし読みは冴えてるしで主人公としてのスペックは非常に高い。ラッキースケベも多いしね。イカサマはするわ目的の為なら法律は無視するわやりたい放題なんだけどそこもダーティな魅力といえよう。まあボケ選択肢を選び続けるとただの変な人になってしまうんだけどね!二枚目にも三枚目にもなり得る面白いキャラクターである。

 

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ラッキースケベシーンなんだけど効果音で笑ってしまった。ズキューン!

 

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シナリオも非常に良かった。複雑に絡み合う二つの物語、謎の殺人者テラー、ラストに向けて少しずつ盛り上がっていく展開からの余韻の残るラストシーン。最高だった。

不変にして普遍の良さがある作品。古典になっていくのかもしれないけれど、遊んでこそ価値のある、まだまだもってエネルギッシュな作品だと思う。忘れたころにまた遊びたいね。おすすめ。

 

2980円、プレイ時間約30時間

プレイした日2021/04/17~2021/05/12

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