十九時十分をお知らせいたします

遊んだゲームの感想なんかを書き残していこうかと思っています

「逆転裁判123 成歩堂セレクション」紹介

法廷バトルアドベンチャー逆転裁判シリーズ”の原点が1つに。

 

オトコが泣くのは‥‥

すべてを終えたときだけ、だぜ。

逆転裁判123 成歩堂セレクション」とは、カプコンの名作法廷バトルADV「逆転裁判」の初期三部作がセットになったタイトルである。

GBAから始まったシリーズで、「成歩堂セレクション」の三部作は元はGBAのタイトルである。この三部作は後にDSに移植されて、その際「1」の第五話「蘇る逆転」が追加された。

さらにそのDS版を元に、三部作がセットになった3DS版「成歩堂セレクション」が発売。現行機で出てるのはそれをさらにさらにリマスターしたやつだね。てことで初代の発売から20年くらい経過していながら未だ息長く支持されている(そしてカプコンもリピートし続ける)タイトルである。

今回紹介するのはSwitch版ね。(僕は3DSから入って十分楽しんだんだけど、面白いゲームだからまた買って遊んでもーた。)他プラットフォーム版も内容的にはかねがね同一と思われる。

 

このゲームの目的は、弁護士となって無実の被告人の冤罪を証明すること、そして真犯人のウソを暴いて告発し、正義の庭に引きずり出すことである。

ゲームの構成は「法廷パート」と「探偵パート」に分かれている。

「法廷パート」は、証人の発言に対して揺さぶりを入れたり証拠品をつきつけたりすることで進行していく。証人は故意に嘘をついている、あるいは何らかの勘違いをしている、ということが往々にしてあり、発言と矛盾する証拠品を「つきつける」ことでそれを暴いていく必要がある。

ただし「つきつける」にはリスクがあり、間違った証拠品を出したりするとダメージを受けてしまう。HPが0になるとサイバンチョが問答無用で被告人を有罪にしてゲームオーバー。たまに「これ流れ的にもう無罪でいいでしょ!」ってタイミングでも有罪かましてくるから、何考えてんのこのハゲ?!ってなることもある。本当に何考えてんの!

シナリオ構成が見事と言う他なく、本当にどうでもいいような小さな「矛盾」から予想もつかない真実が露呈したりするのが面白いし、閉廷ギリギリの綱渡り的なスリルの演出が最高。話の転がし方が巧すぎてトリックが多少ガバガバでも許しちゃう。

 

「探偵パート」はわかりやすく総当たり式のADVとなっており、ここで証拠を集めたりなんだりするのだ。このパートはちゃんと全部の情報を拾ってから終わるので、証拠を集めきれてなくて詰むとかはないから安心だ。

なお、第一話など探偵パートがないお話もあるぞ。

「法廷パート」と違ってゲームオーバーのリスクはないんだけど、「2」からはさいころ「サイコロック」システムが登場。キャラクターに秘密があることを視覚化できるという推理ものとしては半ばチートじみた能力であり、錠の数は基本的に秘密がデカいほど多い。

「サイコロック」の開錠は相手に証拠をつきつけることで行い、錠を全て外せば秘密を聞き出せるのだが、失敗するとライフにダメージを受けるリスクが存在する。このダメージで死ぬことはないんだけど、失敗しまくると最悪体力1ミリで法廷に臨むことになるから要注意だ。

 

初っ端からスクショ下手くそすぎてすまん!

青いスーツがトレードマークのこの人が主人公の「成歩堂龍一(通称:ナルホドくん)」。新米の弁護士なんだけど、熱い信念と鋭い洞察、謎に高いタフネスと強烈な悪運の強さ、命知らずなハッタリをかます底なしの度胸と敵をどこまでも追い詰める執念深さ、を全て兼ね備える恐怖のツッコミ男である。たまにドS。あと机バシバシ叩く。

特に頭がいいみたいな設定があるわけではないんだけど、別の畑から弁護士業界に飛び込んで司法試験に一発合格するなどやばいムーブをかましている男。

依頼人に寄り添い支え最後まで信じぬくという熱い弁護士魂を持っていて、これがある意味作品のテーマ性というか、一つのヒーロー像を提示しているように思える。誰にも信じてもらえない孤独の中にあっても、きっとコイツだけは手を差し伸べてくれる。

 

重ね重ねスクショ下手くそすぎてすまん!

このセクシーなお姉さんは成歩堂の師匠「綾里千尋」さん。ナルホドくんのバトルスタイルは千尋さん仕込みだ。まあなんやかんやあるんだけど成歩堂のセコンドについて強力にサポートしてくれるぞ。「3」の過去編では主人公を務めることも。

123の三部作は「成歩堂千尋さんから自立する(一人前の弁護士になる)までの物語」という面があって、初期の成歩堂は(スタイルはある程度完成されてるとはいえ)ほんとに未熟で千尋さんに助けてもらってばかりのところがあるんだよね。しかしだからこそ、「千尋さんの意志を真に受け継いで弁護士として完成した成歩堂」のかっこよさも光る。4作目から目を逸らしつつ

 

この子はヒロインの「綾里真宵」ちゃん!かわいい!悲鳴が面白い。よく冤罪で捕まる。この頃はまだ”てぃーん”である。

千尋さんの妹で、霊媒師見習い。才能はあるっぽい。

初登場は「1」の第二話からだけど、本格的な活躍は第三話からかなぁ。この子が同行するようになってから探偵パートが抜群に面白くなる。ナルホドくんとの掛け合いは夫婦漫才の様相であり、ハシゴキャタツ論争はお約束。ちょくちょくある真宵ちゃんが同行しないお話はなんだか寂しく感じてしまうほどの存在感を持つ。

非力だし舌戦も得意ではないけど、誰にも負けない懸命さがあって、この子の頑張りで掴んだ勝利も数多い。

 

法廷、刑事事件が題材ということは当然、罪を立証する側となる「検事」キャラも存在し、被告人の無罪を主張する成歩堂とは真っ向から対立し壁として立ちはだかる。

赤いスーツの検事「御剣怜侍」は成歩堂の最大のライバル。にして親友にして相棒。被告人を必ず有罪にする、という強大な信念でもって成歩堂にぶつかってくる。いろんな意味で成歩堂とは対になる存在であり、バトルスタイルもハッタリ上等の成歩堂とは違ってロジカルかつ人心掌握の術に長ける。あと机バシバシ叩く。

二人の壮絶な舌戦はかなり見ものであるがたまに共闘展開が発生することがあり、成歩堂と御剣、信条もスタイルも服の色も何もかも異なる二人の共闘はあまりにも熱すぎるので必見だ。

 

「2」から登場の「狩魔冥」はアメリカからはるばるやってきた検事で、御剣の師匠「狩魔豪」の娘である。攻撃手段はムチ。法廷に武器持ち込むのはおかしいでしょ!というツッコミはムチが飛んでくるのでやめましょう。

論よりもムチで相手を黙らせてる印象で、論戦するゲームでそれはどうなんだって感じであんまり好きじゃなかったんだけど、ラストのギャップでやられてしまった。大好きですごめんなさい。

 

「3」より登場、謎の新人検事「ゴドー」は変な仮面付けた怪しいオッサンだけどやたらカッコイイのが特徴の名言製造機。新人のくせに法廷戦術に精通しており、裁判中にコーヒーをガブガブ飲む。

攻撃手段はアツアツのコーヒーが入ったカップを投げること。だから法廷で物理攻撃が飛び交ってるのおかしいでしょ!御剣はまだ机バシバシ叩くだけだし良心的だったんだなって…。

成歩堂を一人前の弁護士として認めず、実力を試しているような振舞いを見せる。彼の真意とは、そして仮面の下の素顔とは。

 

‥‥この人は‥‥

知らないな。誰だっけ。

 

検事以外のキャラもみんな癖強くて最高。僕が好きなのはDS版より追加された「1」の第五話「蘇る逆転」に登場する警察局長「巌徒海慈」。陽気で愉快なおじさんだけど眼光鋭くその実極まったエゴイストで、犠牲を生み出しながら前に進むタイプの人。部屋にパイプオルガン置いてる。

こんなん強キャラにしかならないやろ!って設定なんだけど実際クソ強い。あと間がすごい怖い。

 

やっぱり123は名作なので何回遊んでも楽しい。どうせカプコンはこれからも何度も移植するんだろうけど、僕も狂ったように毎回買い続ける宿命になってる。

今買うなら現行機版がマストかな。DS系列は下画面にカットインが入って熱かったりしたのでそれがないのは残念だけど…。

何度目かの移植なんだけど未だにログ表示機能がないのも残念っちゃ残念である。次移植するときはつけといてくださいよ!

あまりにも熱すぎるADV!ADVやったことない人にとりあえず勧めるならこれ!ってくらいの安定感ある作品である。これ、遊んだほうがいいよ!おすすめ!

 

3362円、プレイ時間約50時間

プレイした日2020/01/01~2020/03/16

store-jp.nintendo.com