このゲームほんとにCERO:Aか??
「スライムの野望」とは、アルタイルワークスが開発、フライハイワークスが販売している辛口SRPGである。最弱のスライム達が主人公となり人間達に逆襲する内容。
オーソドックスなSRPGだけど最大の特徴は自ユニットが最弱のスライムしかいない点。ほんとに死ぬほど弱くてこのままじゃ勝負にならないんだけどこいつらの真価は特殊能力にある。
なんとこの作品のスライムは「人間の口から体内に入り身体を乗っ取る」ことができるのだ。えぐっ。
乗っ取った人間の身体を戦力に加えて他の人間を全滅させればクリア。つまり基本的に戦力は現地調達となるため常にギリギリの闘いが待っている。
しかも開始時点での人間との物量差は絶望的と言えるほどのものである。そこを乗っ取りとタクティクスで埋めていく快感、勝利のカタルシスは格別のものがある。
フィールドには高さの概念があり、相手より上を取れば有利になれる。また属性三竦み(火<水<草。ポケモンと同じだからわかりやすいね!)が存在し、活用すれば有利に戦える。というかこれらを活用してかないと勝つのは難しい辛口難易度である。
なんでやろなぁ…。
スライムの個性は様々で、狙われやすいメタルの他にもマップの好きなとこにワープし放題の「ワープスライム」、女子を乗っ取ると強くなる「スケベースライム」、分裂する「マゴノテ」、乗っ取りやすい「ノットラー」、仲間をテレポートさせられる「テレポーター」などいろんなスライムが存在する。殴り合いで弱いとはいえ普通のSRPGだったらチート級の性能を持ってるやつもちらほらいるので使ってて楽しい。それでいて難しいけどギリギリクリアできる絶妙なゲームバランスを実現しているんだからすごい作品だ。
ちなみにこのゲームにはアーマーナイト系など乗っ取りにくい敵ユニットも存在しており強敵として立ちはだかる。そんなときに役立つのが…。
敵ユニットの服を溶かす「メルメル」系スライムである。服を溶かすと乗っ取りやすくなるので有効だ。ご丁寧に差分ドットがあるのがすごい。いやえっちすぎるでしょ!女の子を剥いでスケベースライムで乗っ取ると大パワーアップするというネタもあるぞ。CERO仕事しろ。一応水着という表記なんだけどどう見ても下着である。
ほぼ全人間ユニットに差分があるのもすごい。男も女も王様も平民もじじいもばばあも平等に服を剥げるゲームである。
スマホ版ではさらにパワーアップ版の「裸」があったみたいなんだけど流石にこれは再現されなかった。当たり前だろ!
ちなみに敵を動けなくする「ベタベタン」でも乗っ取りやすくできる。ベトベトンではない。服を溶かさない分、隙を晒さず即戦力にできるのでこちらも有用である。
また戦術的にも非常に楽しい要素であり、例えばボス格の敵を「ベタベタン」+「ノットラー」で奪って無双するといった戦略も取れる。決まるととても気持ちが良い。
ドット絵がえっちすぎるゲームである。ほんとにCERO:Aか?
ちなみに3DS版ではレーティングに配慮してか女子キャラは全員タイツを装備しており、逆にタイツフェチ向けみたいな趣きがあったんだけど、switch版では堂々の無規制での参戦である。僕の一番は狙撃手ちゃんかなー制服っぽくてかわいい。
全30ステージなんだけど全ステージに外伝があるので計60ステージとなかなかのボリューム。さらに本編は3つの難易度、外伝は5つの難易度があるので全て埋めようとすると計240ものステージをクリアする必要がある。全部やったわ!90時間くらいかかった。
さらにswitch版の追加要素として、人間側になってスライムと戦う追加ステージが存在する。人間の野望じゃん。これはこれで面白かったなぁ。
えっちで辛口なSRPG。独特のルールでありながら常にギリギリのバトルを楽しめる優れたゲームバランスで最後まで楽しめる一品。
続編に「スライムタクティクス」がありこちらはRTS。やってみたけど個人的にはちょっと合わなかったなぁ。僕はやっぱり「スライムの野望」派だ。
難しいけど面白い、SRPGの変わり種。おすすめです。
500円、プレイ時間約90時間
プレイした日2017/12/28~2018/02/09